(株)矢野経済研究所は10日、住宅リフォーム市場の短期的な市場トレンド調査を発表した。
同調査による住宅リフォーム市場とは、「10平方メートル超の増改築工事」「10平方メートル以下の増改築工事」「設備修繕・維持関連」「家具・インテリア等」の4分野を指す。調査期間は2010年1月~3月(10年第1四半期)、調査方法は同社専門研究員による市場規模算出および文献調査。
10年第1四半期の住宅リフォーム市場規模は、前年同期比約16.5%増の1兆2,024億円と推計。前年同期は、08年秋のリーマンショックの影響を受けて、非常に冷え込んだ影響もあり、2ケタ増となった。これは、近年で比較的好調であった06年、07年の同時期とほぼ同じ水準。
なかでも、水回り関連の需要が中心であるものの、太陽光発電システムの設置需要が昨年同時期と比較すると大きく伸長した。
同結果から、10年の住宅リフォーム市場規模は約6.3兆円と予測。これは06年以降5年ぶりとなる数値で、本格的な拡大期へ突入したとみている。また、今年3月よりスタートした住宅版エコポイントも押上げ要因として期待できるとした。
今後も引き続き景気への先行き懸念は残るものの、昨年の景気後退期にあった「リフォーム控え」のトレンドが徐々に回復しつつあるとした。