(株)矢野経済研究所はこのほど、「住宅リフォーム市場に関する調査結果2011」を発表した。11年1~3月の期間、住宅リフォーム関連事業者等11社を対象に行なったもので、「10平方メートル超の増改築工事」「10平方メートル以下の増改築工事」「設備修繕・維持関連」「家具・インテリア等」の4分野を調査。なお、東日本大震災の影響は考慮していない。
10年の住宅リフォーム市場規模速報値は5兆9,439億円(前年比13.0%増)と、市場は大きく回復した。その理由については、「08年のリーマンショックの影響による需要落込みの反動増」「住宅版エコポイントや太陽光発電システムの搭載といったエコ関連の需要拡大」と推測している。
また、10年の全国における1工事当たり500万円以上の高額リフォームの市場規模を、1.4兆円と推計。「家具・インテリア」という物品売買を除く10年時点での住宅リフォーム市場が約5.3兆円の3割近くを占めることから「注目市場」としている。
一方、11年の住宅リフォーム市場規模は、環境対策関連の施策は維持されるものの、補助金の直接的な支援が目減りすること、政策の時間的効果が薄れていくことなどから、10年比約2%増の6.0兆円と予測。20年については、住宅性能を向上させるリフォームを後押しするような支援・施策が実施された場合、10年比約27%増の7.5兆円まで拡大すると予測している。