不動産ニュース / イベント・セミナー

2013/4/30

「GRESB」の活用方法テーマにセミナー開催/ARES

特別セミナー「グローバル不動産サステナビリティベンチマーク(GRESB)」の様子
特別セミナー「グローバル不動産サステナビリティベンチマーク(GRESB)」の様子

 (一社)不動産証券化協会(ARES)は26日、特別セミナー「グローバル不動産サステナビリティ・ベンチマーク(GRESB)」を開催した。

 GRESBは、APG等の欧州の主要な年金アセットマネージャー等により開発された、不動産会社・不動産運用機関(REIT・私募ファンド)のサステナビリティを測るベンチマーク。

 セミナーでは、GRESB創設メンバーのAPG Asset Management Asiaディレクター アジア上場不動産部門ヘッドのNila Ng氏が「APGの投資判断におけるGRESBの活用方法について」というテーマで講演。環境や社会という要素がビジネス上の重要な検討事項になってきているということ、GRESBから提供された情報は、不動産セクターの投資家やステークホルダーに幅広く活用され、欧米ではすでに投資における重要な検討事項の一つに定着し、アジアでも拡大しつつある、などと報告した。

 続いてAPG Asset Management Asiaのアジア上場不動産部門 ポートフォリオ・マネージャーの市井秀治氏が「日本の不動産市場におけるESGへの取り組み」というテーマで講演。日本のサステナビリティへの意識と取り組みはかなり高いレベルにあると指摘した上で、それを積極的に文書化・形式化して発信していくことの重要性について述べた。
 
 また、2012年のGRESBの調査で最上位のグリーンスターの評価を獲得した森ヒルズリート投資法人の資産運用会社の森ビル・インベストメントマネジメント(株)代表取締役社長の磯部英之氏が「森ヒルズリート投資法人のサステナビリティに関する取り組みについて」というテーマで、同社の「環境」「BCP」「資産価値の維持向上」に配慮した不動産投資運用について説明した。また、GRESBの調査結果については、「グローバルにおいて、自分たちがどの位置にいるのかが分かり、強みを伸ばし、弱みはさらに力を入れて改善する指標となるもの」と語った。

 最後に、CSRデザイン環境投資顧問(株)代表取締役社長の堀江隆一氏が「GRESB調査の概要について」を説明。12年の調査の中で日本が世界と比較して優れているところは「社会的項目」、遅れているところは「方針と情報開示」「グリーンビル認証」であったと報告した。また、「日本でも環境や世の中に良いことをすることによって経済成長できるような社会をつくっていけたらと思う」などと抱負を語った。

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サントスの「動く博物館」と中心街の再活性化【ブラジル】」を更新しました。

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