不動産ニュース / 調査・統計データ

2014/4/4

景気動向、増税前の駆け込みピークで中小企業が大幅に改善/TDB調査

 (株)帝国データバンク(TDB)は3日、「TDB景気動向調査(全国)・2014年3月調査」を発表した。全国2万3,130社を調査したもので、有効回答社数は1万258社。

 14年3月の景気動向指数(景気DI:0~100、50が判断の分かれ目)は前月比1.4ポイント増の51.0となり、02年5月の調査開始以来初の判断の分かれ目となる50を上回った。

 消費税増税を直前に控え、駆け込み需要がピークとなり、景気上昇の原動力となった。駆け込み需要は特に「中小企業」の景況感を改善するけん引役となったとみられる。

 業界別では、10業界(農・林・水産、金融、建設、不動産、製造、卸売、小売、運輸・倉庫、サービス、その他)中、8業界が改善し、「小売」「運輸・倉庫」など5業界が過去最高を更新した。駆け込み需要のピークに加え、年度末による季節需要も堅調に推移したことよる。
 「不動産」「製造」「卸売」「小売」「運輸・倉庫」「サービス」が2ヵ月ぶりに改善。一方、「農・林・水産」は2ヵ月ぶり、「建設」は3ヵ月連続で悪化となった。
 「建設」は前月比0.3ポイント減の56.0。高い水準は続いているが、建築・土木関連の駆け込み需要がピークアウトし、資材価格の値上がりによる収益環境の悪化や人手不足による労務コストの上昇などが生じている。内装工事などの需要は依然高水準だが、小規模工事が増加し単価の上昇が見られない状況が続いた。

 規模別では、「大企業」53.6(前月比0.6ポイント増)、「中小企業」50.2(同1.6ポイント増)、「小規模企業」49.7(同1.5ポイント増)となり、2ヵ月ぶりに全規模で改善した。特に「中小企業」の改善幅は大きく、「小売」「卸売」「運輸・倉庫」の改善が顕著となっている。

 地域別では「近畿」を除く9地域が50を上回った。特に「四国」は公共投資や民間の設備投資が堅調で全10地域中第1位となった。また「沖縄」は期末にかけての公共工事の増加や資材関連需要が拡大し、47都道府県で第1位、全国初の60を上回る結果となった。

 調査詳細は、ホームページ参照。

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