不動産ニュース / ハウジング

2015/4/23

全館空調システム搭載住宅と富裕層向け注文住宅を強化/三菱地所ホーム

「エアロテック」搭載システム構成イメージ
「エアロテック」搭載システム構成イメージ
「Platinum selection」インテリアイメージ
「Platinum selection」インテリアイメージ

 三菱地所ホーム(株)は、新築注文住宅で販売強化を進める。

 全館空調システム「エアロテック」の販売20周年を機に、「エアロテック」標準搭載のツーバイフォー注文住宅において、建物販売価格は据え置きで「オリジナルHEMS」と「太陽光発電システム(1.8kW)」を標準搭載とした。

 「オリジナルHEMS」は、従来製品をバージョンアップした「ver.3」とし、外出先からスマートフォンでエアロテック、エコキュートを遠隔操作できるほか、V2Hと連携し、スマートフォンでスケジュール登録による充電などができるようにした。
 また、「エアロテック」の性能も、換気ユニットのDCモーター化により省エネ化を実現。換気消費電力量を従来比35%削減、年間冷暖房消費電力量を7%削減した。

 今回、これらを標準搭載仕様とすることで、「エアロテック」のエネルギー消費を最適化することが可能となり、太陽光発電の創エネ効果を合わせ、45坪程度までの一般的な住宅における年間の冷暖房費用「ゼロ」(同社調べ)とすることを可能にした。HEMSと太陽光発電システムを標準搭載することで、ZEH仕様(「スマート・エヴァリエ」)へのグレードアップも、エネファーム搭載の場合で約155.5万円、エコキュートの場合で140.5万円と、約150万円の費用追加でできる。

 併せて、都心部における高価格帯注文住宅の販売力強化の一環で、富裕層・こだわり層への設計・デザイン提案力の強化を図る。

 鉄筋コンクリート造、鉄骨造など工法を問わない特別注文住宅「エクストラ」を新たに設定し、世田谷区、杉並区、目黒区を中心に、高難易度物件の経験豊富な専門の設計エキスパートチームを配置する。坪単価150万円以上~、建築費1億円超をひとつの目安に受注の拡大を狙う。
 さらに、主力商品である「2×NEXT(ツーバイネクスト)構法」の注文住宅において、富裕層向け邸宅仕様として「Platinum selection」(プラチナセレクション)を新設。同社が従来から得意とする建築費5,000万円超の顧客を対象に、坪単価85~90万円を目安に、天井高約2.7メートルを標準仕様とし、屋根材・外壁材、室内壁、床材等、高品位で高品質な仕様をパッケージ化した。

 23日に行なわれた会見で同社代表取締役社長の加藤博文氏は「販売20周年という節目の年に、主力商品であるエアロテックの販売強化を図った。また注文住宅販売を強化する方策として富裕層向け商品の提案力を強化。高価格帯のデザインイメージをパッケージ化することで、お客さまに把握していただきやすくなり、よりスピーディな提案が可能となっている。今後は当社が得意とする高額商品で培った設計力、デザイン力を生かし、専門チームをつくって顧客対応力を高めていきた」などと述べた。
 また、今年度より新たに設定した「新事業戦略」にも言及。「従来の事業の柱であった新築注文事業を強化するとともに、リフォーム事業にも注力していく。当社グループが管理するマンションストック31万戸弱、当社が建築した戸建ては2万戸弱。グループバリューチェーンの一翼を担い、ストックビジネスをリードしていきたい」(同氏)。今後はこの2つの事業を柱に、2020年の営業収益で、14年度比100億円増の380億円(うちリフォーム事業100億円)を目指していく。

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