記者の目 / 開発・分譲

2008/7/4

温かい住まい・介護を低価格で提供

センチュリーライフ、5物件目の「センチュリーシティ常盤台」公開

 長谷工グループで有料老人ホームを運営する(株)センチュリーライフ(東京都港区、社長・北村嘉孝氏)が、5物件目となる介護付有料老人ホーム「センチュリーシティ常盤台」(以下、「常盤台」)を7月20日にオープンする。6月25日、同社が供給する物件としては都内第一号となるこの「常盤台」にて、マスコミを対象とした見学会が開催された。その時の様子を詳しくレポートする。

「センチュリーライフ常盤台」外観
「センチュリーライフ常盤台」外観
(A)の部屋(41.54平方メートル)。寝室・リビングと分けることも、夫婦それぞれの個室とすることも可能という
(A)の部屋(41.54平方メートル)。寝室・リビングと分けることも、夫婦それぞれの個室とすることも可能という
(C)の部屋。この広さのタイプがもっとも数多く用意されている。なお、写真は介護が必要な方向けのフロアのもの。要介護の方向けの部屋では、床がCF仕上げとなっている。
(C)の部屋。この広さのタイプがもっとも数多く用意されている。なお、写真は介護が必要な方向けのフロアのもの。要介護の方向けの部屋では、床がCF仕上げとなっている。
(D)の部屋。戸境壁にドアが設けられており、コネクティングルームとしての利用が可能となっている。このタイプの部屋は全部で3つ(全6部屋)用意されている
(D)の部屋。戸境壁にドアが設けられており、コネクティングルームとしての利用が可能となっている。このタイプの部屋は全部で3つ(全6部屋)用意されている
各フロアに用意されたリビングスペース。フロアごとにイスの色を変えてある。入居者である高齢者への配慮はこんなところにも…
各フロアに用意されたリビングスペース。フロアごとにイスの色を変えてある。入居者である高齢者への配慮はこんなところにも…
1階には機能訓練室(上)や理・美容室も。理・美容室では、訪問歯科医による歯科診療も行なう予定
1階には機能訓練室(上)や理・美容室も。理・美容室では、訪問歯科医による歯科診療も行なう予定

 「常盤台」は東武東上線「ときわ台」駅よりバス5分、「前野小学校」停留所下車徒歩5分、都営三田線「志村三丁目」駅徒歩11分、周囲には住宅が広がる静かな地に立地する。敷地面積1,998.13平方メートル、延床面積3,424.89平方メートル、鉄筋コンクリート造3階建て。今回は土地所有者に対する土地活用提案として実現したものだ。

 専用居室は20.77~41.54平方メートル、全64室。全室に床暖房・空調機を完備。
共用施設では、ラウンジ、多目的サロン、機能訓練室、テラス、健康相談室、レストラン、浴室(一般、特別、その他)などを設けるなど、スペックの高い有料老人ホームと言えよう。

 ソフト面でも、これまでの施設運営で培ったサービス理念「ジェントルサービス」(プロフェッショナルとしての自覚を持ち、安心・快適、親切・愛、敬意・尊厳を提供していく)を基本に、入居費用の低減を図りながら、選りすぐった介護サービスを提供していく、としている。

 では、複数タイプの居室を見学してきたので、以下に紹介させていただく。

(A)3階41.54平方メートルタイプ(一人入居の場合、入居一時金3,510万円、月額21万4,200円、)

 当施設でもっとも広いタイプ。2部屋にミニキッチン、バス・トイレ・洗面がついている。なお自立前提のため、洗濯機置き場も用意されている。有料老人ホームでは、専有部分に洗濯機置場がない(洗濯室にて洗濯)ケースが多いが、自室におけるというのは、洗濯機の順番などに気を遣う必要がない点で評価できよう。

(B)3階24.5平方メートルタイプ(同、入居一時金2, 030万円、月額21万4 , 200円)

 1部屋タイプで、トイレ、バス、洗面、洗濯機置場、ミニコンロがついている。ベッドがあっても窮屈さがないのは、動線を研究しての設備配置の賜だろうか。有料老人ホームにしては収納がしっかり確保されているのも、入居者にはありがたい点だ。

(C)3階20.77平方メートルタイプ(同、入居一時金1, 760万円、月額21万1 , 050円)

 1部屋タイプ。トイレ、洗面、ミニキッチン付き。風呂・洗濯機は共用施設のものを利用することとなる。「常盤台」では、この面積の部屋がもっとも多く用意されている。

(D)2階20.77平方メートルタイプ(同、入居一時金1760平方メートル、月額21万1 ,050万円)

 コネクティングルームとして、2室に入居する際には、部屋と部屋とをつないで利用できるタイプ。写真では、一部屋をリビング、一部屋を寝室として配置していたが、夫婦入居の場合、それぞれの部屋として利用することも可能という。「片方に介助や介護が必要になった場合、夜間に介護した場合、もう一方が気配で起きてしまわれることがある。そのため、そういうケースでは部屋を分けることがある」(「常盤台」支配人・綾川 剛氏)とのこと。
 なお、一室として入居の場合、扉を封鎖、さらに壁を設置して通常の一室として利用することとなる。

秋には、大阪・都島に開業予定

 入居希望者からの問い合わせ等もすでに多く寄せられているという。「入居一時金1,710万~3 ,510万円、入居費用21万円~という価格設定は、健常者が入居できる施設としては、かなり安価な設定。そのためか、施設周辺エリアはもとより、東京23区、その他のエリアからも反響をいただいている」(センチュリーライフ営業部取締役部長・野本 久氏)。高スペックにもかかわらず、一時金・管理費等が比較的安価な施設ゆえ、反響が大きいのも当然といえよう。

 なお、9月には関西初となる「センチュリーシティ都島」の開業も控える。「高齢者の施設・住まいの受け皿はまだまだ足りないのが現状。『常盤台』は有料老人ホーム、都島は適合高齢者専用賃貸住宅という区分けになるが、それは自治体の方針により登録等の都合により種類が変わるだけ。当社としては、入居費用の低減を図りながら『ジェントルサービス』を提供、入居者の方にご満足いただけるような住まいの供給を心がけていく」と前出・野本氏は熱く語った。
 有料老人ホームの総量規制、老人保健施設等の削減など、高齢者が安心して住める、介護が受けられる施設は現状不足しているのが実状だ。
 野本氏は「『常盤台』は、1年くらいで満室近くなればいいと思っている」と控えめだが、案外早期に満室を迎えそうな、そんな予感がしている。(NO) 

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