不動産ニュース / リフォーム

2013/5/29

戸建てリノベーション事業を本格始動。初弾は都内で2棟/リビタ

「練馬石神井台の家」外観
「練馬石神井台の家」外観
「世田谷野毛の家」の解体後の内装
「世田谷野毛の家」の解体後の内装
戸建てリノベーションの専用ホームページ「HOWS Renovation Lab.」トップ画像
戸建てリノベーションの専用ホームページ「HOWS Renovation Lab.」トップ画像
「同事業を通じて、ユーザーの中古戸建住宅に関する意識を変えていきたい」と話す内山氏
「同事業を通じて、ユーザーの中古戸建住宅に関する意識を変えていきたい」と話す内山氏

 (株)リビタは28日、「戸建てリノベーション事業」を本格始動、その内容についてマスコミ向けに発表した。

 同事業は木造在来工法の中古戸建てを同社で買い取り、リノベーションした後、再販していくもの。2012年8月よりプロジェクトチームを発足、2棟の戸建住宅を取得し、具体的なプロジェクトを進めながらビジネススキームを検討してきた。「戸建てのリノベーションは、築20年で建物評価がゼロとなる不動産評価制度、住宅ローン、リノベーション工事コストなどの問題のほか、瑕疵保険や耐震基準適合証明など各制度の利用がしづらい、築年数を経た木造住宅の耐震性や耐久性に対して不安を持つユーザーが多いなどさまざまな課題があった。それらを解決できるよう、まずは買取再販としてスタートさせる」(同社常務取締役・内山博文氏)。
 
 同社取得物件は、フルスケルトン化したうえ、時代を選ばない自然素材を用いたシンプルな内装・工法で仕上げる。住宅性能表示省エネ等級3程度の断熱性と気密性を確保。既存住宅販売瑕疵保険加入、耐震基準適合証明取得による新耐震基準への適合、リノベーション住宅推進協議会が定める「R5住宅」への適合、フラット35適合証明の取得を実施する。さらに、建築基準法の現行基準を踏まえた独自基準を設け、改修前後で2回の第三者機関によるインスペクションを行なう。引き渡し時には「長期修繕計画の目安」を提供する。
 また、第三者機関、設計者、施工者とは、エリアごとでパートナーシップ体制を設けておくことで工期の短縮化などを図る。

 対象エリアは、城南・城西エリアから東京・神奈川の東京都心部通勤圏にある、20~30年程度前に分譲開発された開発地内など、条件が整った住宅地。土地・建物ともに30坪以上で、坪100万円程度を目安とする。築年数は原則不問。販売価格は5,000万~7,000万円を予定しており、一概ではないが、相場の同等の新築よりも1,000万円程度安価な価格帯で提供していく方針。

 初弾として着手している2棟は「練馬石神井台の家」と「世田谷野毛の家」。練馬は土地42坪、建物33坪、築23年の木造スレート葺2階建て。西武新宿線「上石神井」駅からバスで約10分に立地。竣工済み。販売価格は6,000万~7,000万円を予定。
 世田谷は土地41坪、建物32坪、築26年の木造・鉄筋コンクリート造瓦葺地下1階付き地上2階建て。東急大井町線「上野毛」駅からバスで約10分に立地。現在、工事中。世田谷では4月に一般向けの見学会を開催、約20人が参加した。両物件とも6月にプレス向け見学会を開催、詳細を発表する。

 併せて戸建てリノベーションに必要な知識や住まいづくりのアイディアを発信するウェブサイト「HOWS Renovation Lab.」(http://www.hows-renovation.com)を公開。今後、施工現場のレポートや暮らしに関する専門家によるコラムなどのコンテンツを充実化させていく。

 内山氏は「同事業を通じて、多くの方に戸建住宅のリノベーションの魅力を知っていただきたい。そして、将来的には事業も請負型やコンサルなど裾野を広げていければ。まずはモデルケースを増やすために年10~20棟は手掛けていきたい」などと述べた。

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