不動産ニュース / 政策・制度

2017/3/13

IT重説、賃貸取引は10月めどに本格運用。法人間売買は社会実験継続/国交省

 国土交通省は13日、「ITを活用した重要事項説明に係る社会実験に関する検証検討会」(座長:中川雅之氏・日本大学経済学部教授)の3回目となる会合を開き、賃貸取引に係るIT重説の今年10月めどの解禁などを盛り込んだとりまとめ(案)を発表した。

 とりまとめ案では、2015年8月~17年1月末まで行なわれた賃貸取引および法人間取引に係るIT重説の社会実験(1,069件)と、消費者および事業者(取引士)への各種アンケートを通じ、賃貸取引については、説明の状況に特段の支障がないこと、目立ったトラブルが発生していないことなどが確認できたとし、「一定の条件の下であれば、ITを活用して重要事項の説明をしても支障がないと認められる」とした。

 今後、宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方を改正し、IT重説を実施する際に遵守すべき事項の明確化や宅建業者への周知を行なったうえで、本格運用に移行することが必要とした。IT重説を円滑に行なえるよう、遵守すべき事項、留意すべき事項、具体的な手順などをまとめた「IT重説マニュアル(仮称)」を作成し、同省ホームページや業界団体等を通じて周知するなどの準備措置が整い次第、今年10月を目途に本格運用を開始する、とした。

 法人間売買取引については、社会実験の実施件数が2件にとどまり充分な検証ができていないことから、社会実験を継続実施。今年8月から1年間かけ実験し、半年ごとに検証していくとした。

 また、個人間売買取引については、賃貸取引の本格運用の実施状況と、法人間売買取引の社会実験の検討結果を踏まえ、社会実験および本格運用について検討会で議論していくとした。

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重説IT化

不動産取引における重要事項説明を、インターネット等を活用して対面以外の方法で行なうこと、またはその方法を導入すること。 重要事項説明は、宅地建物取引士が対面で行ない、書面を交付しなければならないとされていた(宅地建物取引業法)。

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