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森ビル、「六本木ヒルズ」資金調達スキームを構築

 森ビル(株)は25日、同社がてがける現在進行中の大規模再開発プロジェクト「六本木ヒルズ」(東京都港区)の資金調達に関し、ノンリコースローンのスキームを組成したと発表。

 同社では、同プロジェクトの総事業費約2,700億円のうち、約1,000億円を自社より出資し、残額をSPC「六本木ヒルズ・フィナンシャルコープ」を通じ、日本政策投資銀行からの長期ローンと民間金融機関団からのローンで調達する。
 具体的には、竣工後に見込まれるキャッシュフローを前提し、長期的かつ安定的なストラクチャーを構築すべく、ファイナンシャルアドバイザーにみずほ証券を起用、日本政策投資銀行および民間金融機関団をリードレンダーとして、富士銀行、三井住友銀行、第一勧業銀行、東京三菱銀行、UFJ銀行、日本興業銀行とノンリコースベースによるシンジケート団を組成。「竣工後に実行されるノンリコースベースのパーマネントローンコミットメント」「日本政策投資銀行からの長期ローン」「建設期間中の森ビルの保証による建設ローン」といった融資形態を組み合わせることにより本格的な開発型資金調達スキームを実現した。
 大規模複合施設へのパーマネントローンコミットメントと建設ローンを組み合わせた開発型資金調達方法の導入は国内で初めてのこと。さらに今回の場合は、日本政策投資銀行からの長期ローンを組み入れたことにより、リファイナンスリスクの減少に寄与しており、同社では、本格的な開発型ファイナンスの先鞭をつけるとともに、大規模開発案件の資金調達において極めて大きな意義を持つ取り組みとしている。


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