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94億円のたな卸資産評価損を計上、減収減益に/サンフロンティア不動産09年3月期決算

 サンフロンティア不動産(株)は15日、2009年3月期決算説明会を開催した。

 当期(08年4月1日~09年3月31日)の連結売上高は268億7,000万円(前期比▲44.2%)、営業損失170億9,000万円(前期:営業損失69億6,000万円)、経常損失177億9,400万円(同:経常損失63億4,600万円)、当期純損失176億6,600万円(同:純損失36億5,000万円)。

 不動産再生事業では、リプランニング事業において30棟を売却したものの、在庫11棟について94億7,100万円のたな卸資産評価損を計上。売上高239億3,200万円、売上総損失158億3,800万円となった。
 賃貸ビル事業では、上記の物件売却に伴なう賃料収入の減少があったものの、固定資産を中心にほぼ満室稼動した物件が寄与。売上高は16億4,400万円、売上総利益9億9,400万円となった。再生事業全体では、売上高255億7,700万円(前期比▲42%)、営業損失161億1,100万円(前年同期:営業利益54億3,200万円)となった。

 不動産サービス事業では、賃貸仲介事業は成約率、成約件数とも順調に推移。プロパティマネジメント事業は受託物件の稼働率の向上、空室発生の抑制、および受託棟数の増加を図りながら新たな収益機会の創出に注力したが、売買仲介事業で外部仲介活動を実質的に休止していたことが影響し、売上高11億2,800万円(前期比▲34.3%)、営業損失4億2,300万円(前期:営業利益5,600万円)となった。

 説明会で、同社代表取締役社長の堀口智顕氏は「大損失の原因は、仕入物件リスクの見極めの甘さ、短期借入金に偏重したプロジェクト運営等にあった。次期は、事業売上のバランスを重視し、家賃収入・安定収入の事業を一定割合で推進するとともに、資金は極力長期で調達するなど、今期の失敗を教訓に邁進していきたい」と述べた。

 なお次期については、売上高146億円、営業利益4億5,000万円、経常利益1億1,000万円、当期純利益1億1,000万円を見込む。


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