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会員権販売低調で純利益83%減/リゾートトラスト09年3月期決算

 リゾートトラスト(株)は15日、2009年3月期決算を発表した。

 当期(08年4月1日~09年3月31日)の売上高は872億5,400万円(前期比▲16.7%)、営業利益は54億700万円(同▲62.0%)、経常利益は54億4,400万円(同▲62.1%)、当期純利益は5億700万円(同▲93.2%)となった。

 当期は景気悪化などによる厳しい環境のなか、シフトコントロールや一般管理費の見直しといった経費削減に努めたものの、大型物件の開業がなかったことや、リゾートホテル会員権の販売が低調だったことなどから減収減益となった。

 セグメント別に見ると、会員権事業では個人消費の低迷などの影響を受け、売上高230億8,200万円(前年同期比▲48.6%)、営業利益18億5,900万円(同▲83.3%)。
 また、ホテルレストラン等事業では、08年3月に開業した「東京ベイコート倶楽部」の開業などにより運営収益を計上、売上高503億8,800万円(同4.8%増)、営業利益25億8,200万円(同19.4%増)の増収増益。
 ゴルフ事業では「パインズ ゴルフクラブ」や「グランディ軽井沢ゴルフクラブ」の通期営業などより増収となったが、改修費用などの経費増加により売上高66億4,700万円(同12.3%増)、営業利益4,500万円(同▲59.8%)となった。

 次期予想については、引き続き会員権の買い控えが想定されるものの、「エクシブ箱根離宮」(10年3月開業予定)の開業に伴い繰り延べられていた不動産部分の売上げが一括計上されることなどから、売上高1,058億円(前年同期21.3%増)、営業利益65億円(同20.2%増)、経常利益62億円(同13.9%増)、当期純利益34億円(同570.5%増)を見込んでいる。

 なお、同社は合わせて中期5ヵ年経営計画の見直しを発表。経営環境に即した事業運営体制をとるためのもので、08年4月に公表した「エクセレント・ホスピタリティ計画」の一部を修正した。
 今回の修正では、各事業の収益構造の抜本的見直しを行ない、徹底的な効率化を図るといった「既存事業の強化」やアクティブシニア層などを中心とした幅広いマーケティング・商品開発を行なう「顧客ターゲットの拡大」、既存の最先端メディカルネットワーク事業を活用した検診サービスの充実といった「新規事業の成長」などを実施していく。
 また、連結財務目標に関しては、経済動向等を勘案したうえで、適切な時期に公表していく、としている。


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