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奈良県の「スマートエネルギーハウス」がLCCM住宅認定第1号を取得/大阪ガス、積水ハウス

「スマートエネルギーハウス」外観

 大阪ガス(株)と積水ハウス(株)は25日、2011年2月より共同で居住実験を実施している「スマートエネルギーハウス」(奈良県北葛城郡)が、(財)建築環境・省エネルギー機構の「ライフサイクルカーボンマイナス住宅認定(LCCM住宅認定)」第1号を取得したと発表した。

 LCCM住宅とは、住宅の建設時、居住時、廃棄時それぞれにおいてできるだけ省CO2に取り組み、さらに太陽電池などにより創出した再生可能エネルギーを利用することにより、住宅のライフサイクル全体でのCO2の収支をマイナスにする住宅のこと。09年度から国土交通省住宅局の研究開発事業として、「ライフサイクルカーボンマイナス住宅研究開発委員会」のもとで、研究開発が進められている。

 「LCCM住宅認定制度」は、住宅のライフサイクル全体を通じてのCO2排出量を低減する先導的な住宅の開発と普及の促進を目的に、11年12月から開始されたもので、建築環境総合性能評価システム「CASBEE」に基づき、評価・認定される。

 今回認定された「スマートエネルギーハウス」は、積水ハウスの環境配慮型住宅「グリーンファースト」をベースに、高い断熱性能と長期耐久性を備えた。燃料電池と太陽電池に蓄電池を組み合わせてHEMSで最適制御することで、住宅のライフサイクル全体のCO2排出量を削減できる。

 この実証実験住宅は、軽量鉄骨造2階建て、4LDK(延床面積138.8平方メートル)。居住家族3人、実験期間11年2月~14年3月。実際に家族が居住しながらさまざまなスマートハウス関連システムの省エネ効果および居住者の快適性・利便性の向上について実験、検証しており、今後は住宅だけでなく、電気自動車までを含めたCO2排出量を差し引きゼロにできるシステムの実現を目指していく。


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