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防災機能を徹底強化、神奈川・武蔵小杉で大規模タワーマンション/三井不動産レジデンシャル

「パークシティ武蔵小杉ザ グランドウイングタワー」完成予想図(写真右のマンション)。マンション足元の商業施設も三井不動産が開発し、同施設を通じ駅と直結する。中央の「パークシティ武蔵小杉ステーションフォレストタワー」、左の「パークシティ武蔵小杉ミッドスカイタワー」も三井不動産レジデンシャルが開発しており、大規模な駅前再開発が完成する
主としてアクティブシニア層を対象にした住戸プラン「フタリズム」。住戸中央に設けたマルチルームは扉と可変間仕切りでできており、その3つを自在に動かすことで、自由自在に空間を変化させることができる
ファミリーのコミュニケーション活性化を狙った間取り「KIZUNA」。リビングダイニングとは別に、家族のコミュニケーションスペースとして「スタディルーム」を設けたほか、各居室を緩やかな動線でつないでいる

 三井不動産レジデンシャル(株)は、東急東横線・目黒線「武蔵小杉」駅に直結する大規模超高層マンション「パークシティ武蔵小杉ザ グランドウイングタワー」(川崎市中原区、総戸数506戸)の販売を、5月中旬から開始する。4月27日、モデルルームを報道陣に公開した。

 同物件は、「武蔵小杉駅南口地区東街区第一種再開発事業」の一環として開発されるもの。地上38階建て・制震構造のタワーマンションと同時に、地上4階建ての商業施設を建設。同施設を通じ、駅と直結する。竣工は、2013年11月。同社は同街区において「パークシティ武蔵小杉ステーションフォレストタワー」(08年供給、総戸数643戸)、「パークシティ武蔵小杉ミッドスカイタワー」(09年供給、総戸数794戸)を開発しており、「ザ グランドウイングタワー」が締めくくりとなる。

 最大の特徴は、東日本大震災を受け、防災ディレクターのプロデュースにより大幅に強化、複層化された防災対策。受水槽や防災備蓄倉庫などに1世帯あたり1,000リットルの水を確保。飲料水7日分、生活用水7.5日分、トイレ排水10日分を賄う。非常用発電機を72時間稼働し、各住戸のLED照明を点灯、震災時でも3基のエレベータを動かす。太陽光発電に加え、地中熱ヒートポンプで、共用部の冷暖房電力消費を抑える。
 高層難民を防ぐため各階に防災備蓄倉庫を設置。トイレも、3日分の汚水槽を確保するほか、匂いを完全密封する簡易トイレ、マンホールトイレを備蓄する。また、居住者同士のコミュニティを活性化することで、災害時の協同共助体制を確立する。

 住戸は、1LDK~4LDK、専有面積39~112平方メートル。アクティブシニアや小家族をメインターゲットとして想定。間仕切り戸2枚で囲まれた部屋を中心に、自由自在に空間を変化させることができる「フタリズム」や、リビングスペースとは別のコミュニティ空間により家族の絆を大切にした「KIZUNA」などを、無償オプションで提案している。

 1期分譲は300戸前後となる予定。販売予定価格は、3,300万円台~1億200万円台、最多価格帯5,500万円台、坪単価は約295万円。
 
 同日会見した同社横浜支店副支店長の各務 徹氏は「すでに当社は、武蔵小杉駅前で2つのマンションを中心とした街区を完成させており、『ザ グランドウイングタワー』で大きなまちが完成する。商品企画については東日本大震災を機に協議し、ハードだけではなくソフトやコミュニティを重視した画期的な防災対策を施した。昨秋からの問い合わせ件数は7,000件、3月からのプレセールスで1,500組が来場している」などと語った。


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