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NARの国際不動産情報検索サイトに売買流通物件30万件を掲載/JARECO

「Realtor.com INTERNATIONAL」画面。日本語を含めた世界14ヵ国の翻訳・単位・通貨換算機能を持ち、世界中の物件情報を同じフォーマットで見ることができる
「このサイトが日本の不動産市場のグローバル化につながると確信している」と話すNAR会長のクリス・ポリクロン氏(写真右)。隣は、JARECO理事長の中川雅之氏

 (一社)日米不動産協力機構(JARECO)は26日、全米リアルター協会(NAR)が運営する国際不動産情報検索サイト「Realtor.com INTERNATIONAL」(http://realtor.com/international)へ、日本国内の売買流通物件の掲載を開始した。両団体の協力協定に基づき、掲載準備を進めていたもの。

 「Realtor.com INTERNATIONAL」は、世界40ヵ国が参画。アメリカ国内の不動産物件300万件と国際不動産物件110万件が登録されており、アクセス数は、月間100万件に達する。日本語を含めた世界14ヵ国の翻訳・単位・通貨換算機能を持ち、世界中の物件情報を同じフォーマットで見ることができる。

 JARECOは、不動産ポータルサイトを運営する(株)ネクストの協力を得て、同社のポータルサイトに登録されている売買不動産物件情報すべて(約30万件)を、無条件でそのままNARのサイトへ掲載する。掲載物件規模はアジアトップとなる。今後も、他の不動産ポータルサイトや不動産FC等の参加を募る。

 掲載物件情報に海外から照会があった場合、ネクストがコールセンターで翻訳等の一次対応を行なった上で掲載元へ紹介する。送客料金は当面無料とする。

 同日会見したJARECO理事長の中川雅之氏(日本大学経済学部教授)は「30万件という掲載物件数は、米国以外では最大級のものであり、これにより国内不動産流通市場の活性化と、日本の不動産の国際化へ寄与できればと考えている。今後も、国際取引についての相談受付や語学研修といったサポート体制を構築していきたい」と話した。

 また、NAR2015年会長のクリス・ポリクロン氏は「日本人が、日本語で国際不動産情報を検索できるサイトは、不動産フランチャイズチェーン以外ではわれわれだけだろう。このサイトが日本の不動産市場のグローバル化につながると確信している」と期待を寄せた。


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