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人口減少社会、自然災害への取り組みを/15年版土地白書

 「平成26年度土地に関する動向」「平成27年度土地に関する基本施策」(2015年版土地白書)が12日、閣議決定された。

 人口減少社会に対応した土地利用には、コンパクトシティが中長期的に形成されることが望まれるとした上で、富山県富山市や新潟県長岡市などの取り組みを紹介。
 またマグニチュード7クラスの地震の発生が高確率で予想されていること、風水害についても発生頻度が年月の経過と共に増加していることから、国民それぞれがリスクに見合った住まい方を選択し、地域一体となり災害に備える環境整備が求められているとした。その上で、災害を回避・軽減するためにも、危険性の高い場所の居住等の回避、すでに建築物が立地している場合にも安全性を向上させた上での利用などを国民に求めている。また災害リスク情報の発信に対する取り組みとして、不動産総合データベースを市場インフラとして導入するための検討を進めていく、とした。

 その他、27年度には、地価動向の的確な把握に向け、不動産価格指数(住宅)の安定運用を進めると共に、「不動産価格指数」(商業用不動産)についても、整備を進めるほか、病院不動産を対象とするヘルスケアリート活用に係るガイドラインの策定や、公的不動産の証券化等活用についての地方公共団体向けの手引き書作成、空家対策特措法の全面施行に伴う市町村の空家対策等の支援、少子高齢化の進展で活力が低下するニュータウンの再生などの政策を推進する計画。


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