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東京都心部Aクラスのオフィスビル、成約賃料再び上昇へ/三幸エステート調査

 三幸エステート(株)は27日、(株)ニッセイ基礎研究所と共同開発した成約賃料に基づくオフィスマーケット指標「オフィスレント・インデックス」2016年第1四半期版(1~3月)を発表した。

 東京都心部のAクラスビル(延床面積1万坪以上、基準階貸室面積300坪以上、築年数15年以内)の賃料は、1坪当たり3万3,995円(前期比3.4%上昇)と、再び上昇に転じた。ただし、値上がり幅は縮小しており、賃料上昇のペースは緩やかになる可能性があるとしている。空室率は3.3%(同変化なし)と横ばいに。割高感が強まっていることで、相対的に賃料水準が高い新築ビルでは、テナント誘致に時間がかかる傾向がみられた。

 Bクラスビル(基準階貸室面積200坪以上でAクラスに該当しないビル)は、1坪当たり1万9,971円(同9.4%上昇)と上昇。前期のマイナスからプラスに転じた。空室率は3.0%(同0.2ポイント下降)と、5期連続のマイナスに。景気動向に不透明感が漂う中、Aクラスビルとの対比で値ごろ感があるBクラスに対する需要が高まっていることが、空室率を押し下げた原因としている。

 また、賃料を前年同期と比較すると、Aクラスビルは9.1%上昇、Bクラスビルも5.1%上昇と、いずれもプラスを維持。Aクラスビルは16期連続のプラスとなり、前回の上昇局面(04年第4四半期~08年第3四半期)と並んだ。


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