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中部のUR賃貸を産・学連携で再生。若年層向けPR活動を加速/UR都市機構

椙山女学園大学とのコラボルーム。壁側に工事用の鉄パイプを用いた収納提案などを行なった。ファミリー向けだった住戸を社会人単身者向けの内装に変更
フライング タイガーとのコラボルーム。壁に有孔ボードを設置することでさまざまなデコレーションを実現。同社の雑貨を活用して楽しい雰囲気に仕上げている

 (独)都市再生機構(UR都市機構)中部支社は、UR賃貸住宅における若年層向けPR活動を加速。このほど、大学生や雑貨店とのコラボレーションモデルルームを相次いでオープンした。

 大学とのコラボ企画では、椙山女学園大学と共にリノベーション内容を検討。「アーバンラフレ虹ヶ丘西」(名古屋市名東区、総戸数429戸)の1戸(51.39平方メートル)を、単身社会人をターゲットにした空間にリノベ。和室のある2DKからすべて洋室のワンルームに変更し、キッチンも刷新。壁などはあらわしにしグレーの塗料でペイント。照明には蛍光灯を斜めに設置するなど、シャープな雰囲気に仕上げた。工事用のパイプを各所に設置し、収納や間仕切りに活用できる提案をしている。先週末に第1回目の内覧会を開催し、計9組が集まった。周辺住民を中心に関心を集めている状況。賃料は8万4,500円。

 もう一方は、デンマーク発祥で、日本でも全国に店舗展開する「Flying Tiger Copenhagen(フライング タイガー コペンハーゲン)」とコラボし、「アーバンラフレ虹ヶ丘南」(名古屋市名東区、総戸数518戸)の1戸(60.65平方メートル、2LDK)をデコレーション。デンマーク語の「Hygge(ヒュッゲ)」(人と人との触れ合いから生まれる、温かな居心地の良い雰囲気)と冬の長い北欧でも室内で楽しめるアウトドア空間をテーマに仕上げた。プロデューサーとしてDIY関連の情報サイト「DIYer(s)」の運営者を迎えている。
 壁には2×4材の両端にアジャスターをつけて、壁の複数箇所に設置。2×4材へ有孔ボード打ち付けることで、壁紙貼り付けや棚の設置、装飾などを可能とし、同社の雑貨をカスタマイズするなどして飾り付けた。
 このほど一般公開を開始。貸し出し目的ではなく、暮らし方を提案するショールームとして運営していく。フライングタイガーの店舗にもモデルルーム動画が見れるVRゴーグルを設置するなど、PRを促進中。

 同支社は「いずれも虹ヶ丘に設置したのは、名古屋市内でも人気エリアで、ファミリー層も多く、集客に適していると見込んだことから。こういった取り組みをきっかけに若年世帯にUR賃貸住宅知っていただき、選択肢の一つに加えていただきたい」としている。


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