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全国主要都市の地価、約8割が上昇

 国土交通省は9日、主要都市の高度利用地地価動向をまとめた「地価LOOKレポート」(2017年第1四半期)を公表した。調査対象は東京圏43地区、大阪圏25地区、名古屋圏9地区、地方中心都市等23地区の計100地区(住宅系地区32地区、商業系地区68地区)。

 当期(1月1日~4月1日)の地価動向は、上昇が85地区(前回84地区)、横ばいが15地区(同16地区)、下落が0地区(同0地区)となり、上昇地区が全体の約8割となった。

 上昇地区のうち、75地区が0~3%の上昇。3~6%の上昇となったのは、住宅系が1地区(「宮の森」<札幌市>)、商業系が9地区(「駅前通」<札幌市>、「中央1丁目」<仙台市>、「新宿三丁目」<東京都新宿区>、「金沢駅周辺」<金沢市>、「名駅駅前」<名古屋市>、「太閤口」<名古屋市>、「心斎橋」<大阪市>、「なんば」<大阪市>、「博多駅周辺」<福岡市>だった。

 圏域別では、東京圏(43地区)では上昇が33地区(同33地区)、横ばいが10地区(同10地区)となり、約8割の地区が上昇。
 大阪圏(25地区)では、上昇が24地区(同24地区)、横ばいが1地区(同1地区)となり、ほぼすべての地区が上昇した。
 名古屋圏(9地区)では、16回連続ですべての地区で上昇。地方圏(23地区)では、上昇が19地区(同18地区)、横ばいが4地区(同5地区)となり、約8割の地区が上昇となった。

 用途別では、住宅系地区(32地区)では、上昇が22地区(前回22地区)、横ばいが10地区(同10地区)となり、約7割の地区が上昇。
 商業系地区(68地区)では、上昇が63地区(同62地区)、横ばいが5地区(同6地区)となり、約9割超の地区が上昇した。

 三大都市圏を中心に空室率の低下等オフィス市況は好調な状況が続いていること、大規模な再開発事業が進捗していること、訪日客による消費・宿泊需要が引き続き高水準にあること等を背景に、金融緩和等による良好な資金調達環境とあいまって不動産投資意欲が引き続き強いことが地価を下支えしている。


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