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請負型リノベも積極展開/スター・マイカ

 スター・マイカ(株)は3日、2017年11月期第2四半期決算の説明会を開催した。

 当期(16年12月1日~17年5月31日)の連結売上高は123億600万円(前年同期比19.4%増)、営業利益22億7,200万円(同41.5%増)、経常利益19億5,100万円(同54.2%増)、当期純利益13億5,300万円(同65.7%増)と、売上・利益とも過去最高を達成。当期純利益は通期見通しの8割に迫る数値となった。

 賃貸中の既存マンション(オーナーチェンジ物件)を取得し、賃貸運用しながら退去した空室物件を1戸ずつ順次リノベーションして販売する中古(既存)マンション事業は、収益力を引き続き強化。賃貸売上が13億700万円、販売売上が80億4,000万円、販売利益率が15.8%と順調に推移。その結果、売上高90億4,100万円(同22.3%増)、営業利益13億6,900万円(同24.8%増)となった。

 分譲既存マンション以外の収益不動産について、賃貸または販売目的で投資運用を行なうインベストメント事業は、安定的な賃貸売上に加え、市場動向を捉えた投資戦略により、保有物件の早期売却が貢献した結果、売上高27億3,200万円(同164.3%増)、営業利益10億1,300万円(同287.3%増)と大幅増となった。中古マンションの保有数は1,800戸、保有残高は410億円超で、業界最多となる。

 不動産の売買仲介、賃貸管理等のフィービジネスを行なうアドバイザリー事業は、売上高2億2,600万円(同1.9%減)、営業利益2億1,000万円(同7.0%減)。

 下期は商品力の一層の強化、販売戦略の最適化を通じ、売上・利益を着実に積上げていく方針。通期予想は、売上高218億円、営業利益33億5,600万円、経常利益27億2,700万円、当期純利益17億5,000万円を見込む。

 今年1月に策定した中期経営計画(17年11月期~19年11月期)については、首都圏で販売価格3,000万円前後の中間層向け中古マンション事業への経営資源集中、「イノベーション」へのチャレンジを進めている。
 これまで同社では、6月よりリノベーション済みマンション(買取再販型)のみを販売していたが、顧客が内装パターンを選択できる中古マンション+定額制リノベーション(請負型)のサービス「自分Reno」を開始。完成前の内装イメージの提供など、VRを活用した販促も進める。また、民泊事業についても、現時点で賃貸管理物件70戸で、家具付き物件の短期貸しを実験的に行なっており、年内には倍増する予定。来年の民泊新法施行後、これら物件を民泊物件に切り替える方針。それを見越し、下期は連携先との関係強化、社内体制の整備に注力する。

 説明会で同社代表取締役社長の水永政志氏は、「2~3年のうちに、中古マンションを買ってリノベーションすることが当たり前の時代がくる。それを見越し、よりリノベーションに積極的なユーザーを獲得するため、『自分Reno』を開始した。中古マンション保有数ナンバーワンの特性を生かし、間もなく退去する物件情報の提供や安価でのリノベーション提案などを進める」と抱負を語った。


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