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営利減も通期予想は上方修正/地所18年3月期2Q

 三菱地所(株)は6日、2018年3月期第2四半期決算(連結)を発表した。

 当期(17年4月1日~9月30日)の営業収益は4,858億3,800万円(前年同期比5.1%減)、営業利益842億7,800万円(同8.5%減)、経常利益739億6,100万円(同12.2%減)、当期純利益は417億2,900万円(同27.4%減)に。住宅事業において、前年同期に計上した大型タワーマンションの分譲収益・利益の反動などから減収減益となった。

 主力のビル事業では、物件の売却収入や利益があるものの、新規ビルや既存ビルの賃貸収入・利益の増加により営業収益2,260億5,400万円(同1.3%増)、営業利益679億6,200万円(同6.0%増)と増収増益。空室率については、期初に発生した丸の内の新規ビルにおける解約や跡貸しが想定よりも早く進捗したこと、丸の内以外のビルにおいてもリーシングが進捗したことにより、全国全用途で2.75%、丸の内事務所は2.80%といずれも改善した。平均賃料は丸の内新規ビルにおける賃料発生等により1坪当たり2万5,840円/月と上昇した。

 生活産業不動産事業においては、物件売却収入・利益の増加およびアウトレット事業好調の影響により、営業収益502億4,200万円(同23.3%増)、営業利益143億5,800万円(同29.2%増)と増収増益となった。

 住宅事業においては、前期では上期に計上された分譲収益・利益が、今期は下期に計上されること、また物件売却収益・利益の減少により、営業収益1,316億2,800万円(同25.2%減)、営業損失17億6,000万円(同118.6%減)と、減収減益となった。

 通期(連結)については、ビル事業において、新ビルや既存ビルの賃貸収入・利益の増加により営業収益・利益を上方修正。また、生活産業不動産事業においても、アウトレット事業好調による賃貸収入・利益の増加により、営業収益・利益を上方修正したことなどにより、営業収益1兆2,020億円(同0.2%増)、営業利益2,050億円(同5.1%増)、経常利益1,790億円(同4.7%増)、純利益1,120億円(同3.7%増)と上方修正。営業収益・利益ともに過去最高を見込んでいる。

 なお、通期予想の上方修正に伴い、期末配当予想も修正。中間配当金を1株当たり12円(2円増)とし、期末の配当予想も1株当たり12円(2円増)に修正。年間の配当予想を1株当たり24円(同4円増)とした。

 同日開催した決算説明会において、同社執行役常務の片山 浩氏は、「通期については、ビル事業では、前期に竣工したビルの通期稼動、既存ポートフォリオの賃料収入の増加およびキャピタルゲイン等の増加により増収増益。住宅市場では、分譲マンションの売上計上戸数の増加により増収となるも、粗利益率の高い賃貸マンションの売却棟数減少等により減益となる見込み。今後も、分譲マンションについては、ロケーションにあった商品企画・値段設定を見極めていく」などと話した。


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