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リファイニング建築で学校を共同住宅に再生

解体現場の様子。新設されるエレベーター部分

 ミサワホーム(株)は9日、(株)青木茂建築工房と業務提携して進めているリファイニング建築「(仮称)富士見2丁目ビル」(東京都千代田区)の解体現場を、報道陣に公開した。

 リファイニング建築は、老朽化した既存建物を耐震性の向上を図って長寿命建築へと再生させる手法。同プロジェクトでは、築36年の専門学校の校舎と土地をミサワホームが取得、青木茂建築工房が設計・監理を行ない、賃貸マンションに用途変更する。

 鉄筋コンクリート造地上4階建て、敷地面積467.07平方メートル、延床面積891.29平方メートル。住戸数16戸を計画。

 既存の屋内階段が現行法の共同住宅に適合しないことから、既存室内階段を解体し、鉄骨階段とエレベーターを新設。バルコニーを増築するほか、駐輪場も増設することで、新築同等の使いやすさとセキュリティを兼ね備えた建物に一新する。さらに、職員室と教室の一部を減築し、エントランスポーチに。北側の住戸のための避難経路も確保する。補強計画では、不要となる既存壁を撤去して軽量化、耐震壁の増設による補強を行ない新耐震基準をクリアする。

 また、1981年6月施行の新耐震基準に合致していないため、現行の耐震基準に合わせた改修を行ない、確認済証を取得、18年2月には検査済証の再取得を予定している。

 見学会で同社開発事業部長・佐藤 徹氏は「青木茂建築工房とのコラボレーション第2弾となる。当社の注文住宅のノウハウとまちづくりのコンテンツを生かして、地域に貢献できる需要にマッチしたものを提案していきたい」などと述べた。

 賃料は未定。竣工は2018年2月の予定。


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