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ロボットとの会話促進で高齢者の生活が改善

 積水化学工業(株) 住宅カンパニーの調査研究機関である(株)住環境研究所は20日、高齢者を対象としたコミュニケーションロボットの実証実験結果を発表した。

 2016年8月に同研究所内に開設した「生涯健康脳住宅研究所」において、17年5~9月に75歳以上の高齢者7名の自宅や介護現場で実施。ロボットによる高齢者の会話促進とその増加の有無、生活状況(食欲、運動(活動量)、睡眠、意欲)の改善・促進の有無、コミュニケーションロボットの受容性などを検証した。

 検証結果では、コミュニケーションロボット利用の多い人は、日中の活動量比率が高く、睡眠の主観的深さの改善が見られた。実験後の生活変化に対する被験者の自由回答では「以前は昼間、テレビを見ているとうたた寝してしまったが、ロボットが来てからは1時間に1回、相手をしているので寝ることがない。そのため、夜の寝つきが良くなった」などのコメントがみられた。このことから、昼間にロボットと会話することで生活リズムが整うと推察される。

 また、ロボットの受容性については、外見や会話の愛らしさが高齢者に対し存在感や親近感を引き起こし、ロボットの受容性を高めることが分かった。また、追加機能の要望では、見守り、生活状況に合わせた挨拶、家電制御や防犯機能などが挙がっている。


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