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多世代コミュニティ賃貸の検証開始/大東建託

奥の建物が「en terrace(エンテラス)」。手前の「ポケットリビング」には、ガーデニングテーブルや、ベンチを設置

 大東建託(株)はこのほど、同社初の多世代コミュニティ型賃貸住宅「en terrace(エンテラス)」(総戸数20戸、神戸市西区)を竣工した。

 少子高齢化による将来の需要構造の変化に対応するべく、アクティブシニアや子育て世代を軸とした多世代コミュニティを形成する賃貸住宅を検証する試み。

 約2,301平方メートルの敷地に、延床面積約340平方メートルのA棟、同465平方メートルのB棟、同340平方メートルのC棟の3棟を建設。間取りは、1K+S、1LDK、2LDK、3LDKの4タイプ。
 1階はアクティブシニア向けに、IHクッキングヒーターや手すり等を備えた。2階は、子育て世帯を想定し、玄関はベビーカーが入るサイズとした他、子供を見守りながら調理できる対面キッチンを採用。各戸の入居募集も、住戸のターゲット層に合わせ、属性を限定して行なった。

 敷地内には、住民の憩いのスペースとなる「ポケットリビング」や、全戸分の菜園スペース「プチ菜園」などを用意。アクティブシニアの見守りを入居者が1ヵ月単位で順番に行なう「和守制度」を導入するなど、コミュニティ醸成に向けた施策を用意した。

 1日から入居を開始しており、今後の運用を通し、多世代コミュニティ賃貸住宅の将来的な可能性を検証していく。将来的には、導入設備の標準化を視野に入れる。


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