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ストックの有効活用事例を共有/推進センター

「不動産会社には、不動産ストックの再生・有効活用に貢献していくことが求められている」と話す伊藤理事長

 (公財)不動産流通推進センターは7日、「不動産業のためのストック有効活用フォーラム」を開催。約200人が参加した。

 フォーラムでは、同センターが推進する「建物エバリュエーション」(既存建物の性能のプラス面を見い出し評価・活用することに関する知識・見識・経験値を積んでいく能力およびその開発)の事例コンテストの上位入賞3作品について紹介。受賞者自ら事業ポイント等について語った。

 同コンテストは、18年2~5月に作品を募集。21件の応募があった。そのうち14件が入賞。大賞は(株) 尚建(東京都文京区、代表取締役:徳山 明氏)の 「Things.YANAKA」(東京都文京区)、優秀賞は(株)スペースRデザイン/吉原住宅(有)(福岡市中央区、代表取締 役:吉原勝己氏)の「リノベーションミュージアム冷泉荘」(福岡市博多区)、日本土地建物(株)の「ドーミーイン後楽園(N TPR後楽園ビル)」(東京都文京区)が選ばれた。

 大賞を受賞した(株)尚建の徳山氏は、受賞した町家を起業家向けの店舗空間に改装した「Things.YANAKA」について「同物件が立地する谷中銀座商店街は観光地化して賃料が上がっているため、1区画当たりをコンパクトにすることで新しく事業を始めたい人たちが利用しやすくした。地域に馴染む事業者に入ってもらうことで、さまざまな人が集まりチャレンジができる新しい場所として認知されている。モノよりコトが重視される時代だが、不動産を通じてコトづくりができると実感した」と話した。

 今後は、受賞作品をホームページで公開するほか、事例集を発刊する予定。

 同センター理事長の伊藤 博氏は、「不動産ストックの有効活用による地域活性化が重要視される中、不動産会社には、地域とまちづくりにおける連携を深めながら新たなニーズに対応した不動産ストックの再生・有効活用に貢献していくことが求められている。事例を共有することで不動産会社の取り組み推進につなげていきたい」と述べた。


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