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不動産テック協会、秋から本格稼働

設立準備セミナーには100人超が参加

 不動産テック協会準備委員会は10日、永田町GRID(東京都千代田区)にて2回目の設立準備セミナーを開催した。

 冒頭、(一社)不動産テック協会設立発起人の1人であるリマールエステート(株)代表取締役の赤木正幸氏が、不動産テック協会の概要について説明。同協会は、不動産テック関連の非上場企業を正会員とし、その他関連士業や上場テック企業で構成する。設立の目的は、「不動産とテクノロジーの融合を促進し、不動産にかかる事業並びに不動産業の健全な発展を図る」ことなど。不動産テックに関する調査研究や情報発信、業務標準化・ルールの確立、従事者の指導・育成、国内外関連団体および国との連携・要望等を展開していく。

 当初は「情報化・IoT」「流通」「業界マップ」「海外連携」の4つの部会を設置。クローリングに関する状況調査とルール策定、電子契約の活用案提示、市場分析等を実施する。

 同協会は早ければ7月中に設立、8月中には会員募集を開始、10月以降、本格的に活動を開始する計画。代表理事には赤木氏と、ダイヤモンドメディア(株)代表取締役の武井浩三氏が就任する予定。武井氏は、「不動産テック業界は単独では成り立たない。不動産業界や関係官公庁との橋渡しができるような団体にしていきたい」などと話した。

 その後、「米国不動産テックの最新動向」と題して、三井不動産(株)開発企画部の北崎朋希氏が講演。北崎氏は、不動産テック企業の起業の歴史や近年の資金調達動向などに触れながら、最近の米国での不動産テックの動向を紹介した。「現在、不動産テック企業は買収によってコアビジネス以外の分野への進出を進めている。また、グーグルやフェイスブックが不動産テックに出資したり、不動産開発を手掛けたりしており、既存の不動産業にとって最大のライバルになる可能性がある」などと語った。

 また、同協会理事に就任予定で、WeWork japanのリージョナルディレクターである豊田 慧氏が、WeWorkの事業や今後の展開について紹介。同社のシェアオフィス利用者の動向や、空間づくりについて語った。

代表理事に就任予定の武井氏(写真左)と赤木氏(同右)


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