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断熱改修で居住者の起床時血圧が低下

 国土交通省は24日、スマートウェルネス住宅等推進事業に関連して支援している「断熱改修等による居住者の健康への影響調査」(2014~18年度)の3回目となる中間報告結果を発表した。

 調査は、(一社)日本サスティナブル建築協会が実施。断熱改修を予定している全国約2,300軒(約4,100人)を対象に、改修前の健康調査、断熱改修後(679軒・1,194人)の居住者の健康調査を行ない、比較検証した。

 調査では、断熱改修により室温が年間を通じて安定している住宅では、居住者の血圧の季節差が顕著に小さかったほか、改修後に居住者の起床時の最高血圧が低下することが分かった。室温上昇により暖房習慣が変化した住宅では、住宅内の身体活動時間が増加する傾向にあった。

 室温が低い家ではコレステロール値が基準を超える人や心電図の異常所見がある人が多かったほか、就寝時の室温が低い家ほど夜間頻尿の人が多かった。これらの人は、断熱改修により就寝前室温が上昇することで、症状が緩和した。また、床近くの室温が低い住宅では、さまざまな疾病や症状を持つ人が多かった。

 なお、今回の中間報告についての報告会が、2月1日、ホテルグランドアーク半蔵門(東京都千代田区)で開催される。参加費は無料(定員300名)。詳細は、日本サスティナブル建築協会ホームページ(http://www.jsbc.or.jp/)参照。


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