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西鉄、首都圏・海外での不動産事業を強化

 西日本鉄道(株)代表取締役社長の倉富純男氏は20日会見し、2019~21年度を事業年度とする第15次中期経営計画での重点戦略について説明した。

 同計画では、同社が拠点とする「福岡」での新たな拠点づくり、観光インバウンド需要の取り込み、成長エリアへの積極展開、国際物流事業の強化などにより、21年度営業収益4,400億円(18年度比10.8%増)、事業利益220億円(同17.0%増)を目指すもの。

 不動産関連では、福岡エリアでの新たな拠点づくりとして、旧本社が入居していたビルの一体再開発「福ビル街区建て替えプロジェクト」や福岡空港の特定運営事業などに注力。前者は、地上19階、延床面積約10万平方メートルの九州最大規模のオフィスと、ホテルとの複合ビルとなる。

 不動産事業では、首都圏と海外での事業展開を加速する。首都圏では既存のマンションブランド「サンリアン」に加え、都市型マンションブランド「ブラントン」を展開。19年度は福岡圏の357戸に対して192戸を供給。順次首都圏での供給戸数を増やし、20年度は福岡圏392戸に対し首都圏214戸、21年度は福岡圏409戸に対し、首都圏も386戸とほぼ同規模まで供給を拡大する。「住宅市場は変動要因も大きいため具体的な目標はないが、福岡圏と同等の供給を目指す」(倉富社長)。

 すでに11プロジェクトを展開する海外での住宅事業も強化する。事業実績のあるベトナム、インドネシア、タイでの事業拡大に加え、フィリピンでの事業展開も検討。年間2、3プロジェクトをコンスタントに立ち上げる。「アジア各国はまだまだ住宅需要が旺盛。5~10年先を見据えたまちづくり型のプロジェクトを中心に仕入れていく」(同氏)。

 国内外でのホテル事業にも注力。国内は既存の10都市19店舗に加え、20年度中に札幌で開業。21年度までに主要都市で2店舗の開業を目指す。海外では、韓国2店舗に加え、タイで開業する予定。


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