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設計コンペの最優秀作品を商品化/三栄建築

大空間・大開口が特徴のLDK。大窓で採光と開放感を演出する

 (株)三栄建築設計は、2016年に同社が行なった若手建築家による分譲住宅設計コンペ(関連記事)の最優秀作品を建売住宅として商品化、5月末に発売する。

 今回発売するのは「メルディア下北沢」(東京都世田谷区、全4棟)の2期分譲として販売する1棟。木造地上2階地下1階建て。コンペでは、敷地面積100.01平方メートルの高低差のある敷地を生かす提案がテーマとなり、(株)空環境計画(石川県能美市)代表の常橋明浩氏による提案が最優秀賞を受賞した。1階全面を大窓で囲み、明るく開放的な空間とすることで、来客対応等、「ハレ」の場として利用することをテーマにしたプランだった。

 同プランを商品化するにあたり、1階部分の大開口を実現するため、ラーメン構造の一種である「サミットHR工法」を採用。接合部の鉄筋をエポキシ樹脂で固定して柱と梁の剛性を高め、柱と梁を増やさずに木造での大空間・大開口をつくることができる工法だ。これにより、左右7.0m×奥行7.0m×天井高最大4.2mの大空間LDKを構成した。

 LDKをぐるりと囲む形で床面から天井までの大窓を設置。窓には高断熱ガラスを採用するなどして断熱性能を高めたほか、ハイパワーのビルトインエアコンも採用した。カーテンは、購入者が設計者と相談して決める。また、リビング部分とダイニングキッチン部分に段差を付けて空間に変化を付けた。ダイニングキッチンの脇に来客用エントランスを設置するなど、ハレの場として使いやすいように配慮した。

 プライベートスペースは地下1階と2階に配置。2階の寝室は白を基調として一部の柱を現しにしてアクセントとした。また、主寝室には大きなウォークインクローゼットを設置して収納力を高めた。地下1階はガレージと浴室、ランドリールームで構成した。

 京王井の頭線「池ノ上」駅から徒歩5分に立地。延床面積は140.29平方メートル。販売価格は1億3,000万円程度になる見込み。販売サイトの公開前ながら、すでに問い合わせも数件得られているという。


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