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「元気なまちをデザインする」をテーマにシンポジウム

パネルディスカッションの様子

 (独)都市再生機構(UR都市機構)は16日、「令和元年度 URひと・まち・くらしシンポジウム」を日経ホール(東京都千代田区)で開催。約570人が参加した。

 今回のテーマは「元気なまちをデザインする-人と地域のつながりが未来を創る-」。編集者・評論家の山田五郎氏が、特別プログラムとして「団地はまちのおもちゃ箱」をテーマに講演。同氏は、今後の団地のあり方について「スクラップ&ビルドではなく、建て替えよりもリノベーションで多様性を維持・促進していく再生が望ましい」とし、「外観は頑強な躯体で、住戸内は完全スケルトンとし、個々の住民が自由に住まいを創ることができる、それが真のメタボリズム建築ではないか。50年、100年後の規範となるような次世代集合住宅を開発してほしい」などと話した。

 続いて、同機構が取り組む事業・研究の全5課題について報告。築50年の商店街空き店舗をリニューアルした「はなみがわLDK+」を通じたコミュニティ活性化、うまく活用されていないまちを魅力あふれるまちへと変える「まちリノベ@福山」、URにおける災害対応支援、UR賃貸住宅の長寿命化に係る研究開発、IoT・AIの活用に向けたコンセプトの検討やモデル住戸の整備についての取り組みについて報告がなされた。

 その後、「ダンチの未来をデザインする」をテーマに、パネリストの法政大学デザイン工学部建築学科教授の渡辺真理氏、UR都市機構統括役の西周 健一郎氏がパネルディスカッションを実施。神戸大学、日本大学の学生も加わり、「パブリックスペースを屋上に設置」「スターハウスを公共空間に」といったアイディアを盛り込んだ団地の模型を披露しながら、未来の団地について議論した。


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