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全宅管理、空室再生やICT化などでセミナー

130名を超える参加者を集めた

 (公社)全国宅地建物取引業協会連合会傘下の(一社)全国賃貸不動産管理業協会(全宅管理)は3日、TKP市ヶ谷カンファレンスセンター(東京都新宿区)でセミナーを開催。協会会員や賃貸管理会社関係者など、130名超が参加した。

 セミナーでは、物件の魅力をさまざまなツールで引き出すことで、低予算の空室再生を実現するNPO法人モクチン企画代表理事の連 勇太朗氏とICTサービスを核に賃貸管理業務の効率化を提案しているイタンジ(株)代表取締役の野口真平氏が講演した。

 連氏は、賃貸住宅の空室率が拡大する中で、多額のコストがかけられない築古物件が埋没しないようにするには、既存物件の魅力を生かし、最小限の手数で最大限の効果を引き出すテクニックが重要になるとした。「家賃の1年分が一つの目安。天井の高さ、ロフト、和室といった造形を引き出したり、レトロなタイルをおしゃれに見せたり、外構で建物と周囲の調和を図り、新築にはない魅力が生み出せる」とし、「地道な空室改善が相続コンサルティングにつながるツールになる。一つひとつの賃貸物件が良くなることでまちが良くなれば、賃貸市場にも跳ね返ってくる好循環が生まれる」などとした。

 イタンジの野口氏は、賃貸管理業界でも働き方改革が求められていること、賃貸借契約や管理の現場にもIT化の波が到来していることなどを指摘した上で、管理業務の6割を占める空室確認への対応や2割を占める内見予約対応を自動応答にするサービスや、賃貸借契約をネット上で完結する同社のサービスを紹介。業務効率化と高い入居者満足、反響来店率の向上が実現できると訴えた。

 このほかにも、物件撮影、外国人仲介、入居審査、孤独死対策などをテーマにしたミニセミナーも開かれた。


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