三井不動産（株）は29日、（株）竹中工務店と共同で国内最大・最高層の木造賃貸オフィスビル計画の検討をスタートしたことを明らかにした。
建設予定地は東京都中央区日本橋の敷地面積約2,500平方メートルの土地。建物の想定規模は地上17階建て、高さ70m、延床面積約2万6,000平方メートル、オフィス基準階床面積は約300坪。構造材に使用する木材量は国内最大規模の1,000立方メートル超となる予定。
主要な構造部材に竹中工務店が開発した耐火集成材「燃エンウッド」を使用するなど、最先端の耐火・木造技術を導入する。また構造材だけでなく、床や仕上げ材などにも木材を積極活用していく。さらに三井ホーム（株）とも協業し、木造ツーバイフォー工法や大規模施設系建築で培ったノウハウを生かす。
使用する木材は、適切な方法で管理されている三井不グループの保有林のものをはじめ、国産材を積極的に活用。建築資材の自給自足、森林資源と地域経済の好循環を両立する。建築時のCO2排出量は一般的な鉄骨造オフィスビルと比較して約20％削減できると見込む。
三井不は、資金調達手段としてグリーンボンド発行など、ESGファイナンスの活用も検討していく。また、先導的な設計・施工技術を導入して補助事業等への応募も予定する。
2023年着工、25年竣工を目指す。竣工後は、三井不動産のライフサイエンス事業の拠点を主要な施設の一つとして設置する計画。