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無電柱化推進計画、項目案を整理/国交省

 国土交通省は17日、2020年度3回目となる「無電柱化推進のあり方検討委員会」(委員長:屋井鉄雄東京工業大学副学長環境・社会理工学部教授)を開き、次期無電柱化推進計画に盛り込む項目案を示した。

 項目案は「対象道路」「事業手法」「目標・期間・計画」「低コスト手法の普及・拡大及び事業のスピードアップ」「占用制限の的確な運用」など。これまでの議論を踏まえ、新たに「関係者間の連携強化」「広報・啓発活動」を盛り込み11項目とした。

 対象の道路は、緊急輸送道路など「防災」からの観点、幅員の狭い道路や歩道など「安全・円滑な交通確保」の観点、世界遺産、日本遺産の周辺、景観条例等に位置付けられた地域など「景観形成・観光振興」の観点を踏まえ、各地域において無電柱化対象道路・地区を検討。中期的(おおむね10年)に無電柱化すべき道路・地区を選定。次期推進計画の整備目標延長を調整、決定する。

 無電柱化推進計画の事業期間については、社会資本整備重点計画(5年)などの期間を踏まえ設定。低コストで無電柱化を図るため、浅層埋設方法や小型ボックス方法を実用化し、低コスト手法の手引きを作成して、地方公共団体に情報提供を図る。電柱の本数が年間7万本ペースで増加していることから、占用制度の的確な運用を図るほか、既設電柱も電線管理者との協議の上段階的に占用制限を実施するなどの対応を検討する。

 関係者が協力して無電柱化を推進するため、関係省庁、道路管理者、電線管理者、地方公共団体、地元関係者等による地方ブロック無電柱化協議会等を活用し、連携強化を図る。また、防災面における無電柱化の効果を定量的に算出するなど、無電柱化の効果を国民に向け広報する。

 委員会では、次回会合で項目ごとの方針を踏まえ次期推進計画骨子案を検討する。


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