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湘南地域初、地産木材を活用した木造中高層ビル

「湘南MIYU海友プロジェクト」外観イメージ

 富士リアルティ(株)・湘南乃工務店(神奈川県藤沢市、代表取締役:永松秀行氏)は22日、木造中高層複合ビル「湘南MIYU海友プロジェクト」(神奈川県藤沢市)の概要を発表した。

 同社はかながわSDGsパートナーに登録しており、湘南地域初となる国産・地域産木材を構造体に活用した環境配慮型の建築物を開発する。
 JR東海道線「藤沢」駅徒歩11分に位置。敷地面積165平方メートル、延床面積約300平方メートル。木造4階建て。構造に2×4・2×6工法を使用することで高い耐震性と耐火性を確保した。

 1階が地元企業を対象とした店舗もしくはオフィスフロア、2~4階が若年層をターゲットにした賃貸住戸6戸(1R、約30平方メートル)となる計画。地域の若手起業家に低廉な賃料で提供できるよう、2階の住戸については、SOHOやコワーキングスペースとしての使用も想定している。
 内外装のデザインには地元デザイナーを起用し、海と木と自然の融合をコンセプトとするデザインを取り入れた。外観は、セットバックに変化をつけ、道路からの圧迫感を低減。ローカルなつながりが残る地域性に配慮し、中と外の人をつなぐ開口部(窓周り)を重視し、木でフレームのように彩っている。インテリアにも国産・地域産木材を活用する。
 着工は2021年5月、竣工・入居開始は同年11月の予定。

 記者発表会で同社代表取締役の永松秀行氏は、「地元湘南に根付いた会社として、どれだけ地元に貢献できるかをこの1年半考えてきた。社員の多くがサーフィンを趣味としていることもあり、水質が悪化している湘南の海の浄化につなげる活動として、水源となる森林整備に貢献できるよう地産木材の活用に取り組んでいく。当社が落とした小さな石が輪になって神奈川に広がり、ゆくゆくは地産地消が当たり前の県になればと願っている」などと述べた。

同社代表取締役の永松秀行氏


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