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東京都有地活用の整備事業に採用/三菱地所H

外観全景イメージパース

 三菱地所ホーム(株)は29日、東京都が先導する都有地を活用した移転先の整備事業(東京都足立区)において、同社が構成員となるグループの提案が採用されたと発表した。

 災害に強い都市づくりを深く理解し、木密地域の改善に精力的に取り組む姿勢や、木造による温かみのある外観・路地空間の計画、コミュニティ創出の設計が、老朽化した木密地域の課題解決手法として高く評価され、事業予定者に選定された。

 提案では、事業用地776.99平方メートルに、住戸16戸(うち5戸が事業用住宅)およびテナント、木造3階建ての中大規模建築を計画。テナントが入る1階部分には、同社独自の「Flat Mass Timber(FMT)構法」を採用している。「FMT構法」は、集成材厚板パネルと鉄骨逆梁によるハイブリッド構法で、壁や梁などの構造要素が空間内に出てくることが少ないシンプルな構造躯体。高い耐震性能を保ちながらも従来の木造建築にはない自由なファサードデザインや空間デザインを実現できる。

 また、「みんなの花壇」「みんなの小径」といった緑の多い外構計画と合わせ、軒下スペースやベンチを配置した共用空間を計画。準耐火木造による耐火性能を確保することで災害時の直接被害軽減につなげ、デッキによる緊急避難通路の複数整備も行なう。同計画では、構造材や仕上建材の一部に多摩産木材を使用して現しとすることで、木造による温かみのある外観デザインを提案した。


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