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「家庭内週末婚」賃貸、コロナ禍でアピール

妻側の玄関ホールから映した玄関。写真左側が玄関扉、右にそれぞれの下足入れ、正面が夫側のホールとクローゼット扉。正面奥右側の階段を降りると寝室
夫婦が週末を過ごす場所としてリビングは14畳確保。2層吹き抜けで開放感もある
寝室とリビングとを仕切る引き戸や玄関ホールと寝室を仕切る引き戸などには、プライバシー確保のためのカギが付く

 伊藤忠都市開発(株)は27日、2020年2月竣工の賃貸マンション「クレヴィアリグゼ門前仲町」(東京都江東区、総戸数79戸)に2戸設定した「理想の新婚部屋」のひとつ「七夕カップルの愛ある家庭内週末婚」を報道陣に公開した。

 同住戸は、新婚夫婦の多様化するライフスタイルニーズを叶える賃貸住宅間取りの開発を目的に、結婚情報誌「ゼクシィ」の編集部と共同で企画したもの。両社で考案した間取り4プランをユーザーに人気投票し、上位2プランを実際の住戸として採用した。新婚当初は自分たちのライフスタイルに合った間取りを模索する時期として、あえて短期入居も厭わず、間取りに汎用性を持たせないようにし、思い切ったライフスタイル提案を行なっている。

 同住戸は、生活リズムが全く異なるカップルが、平日はそれぞれのタイムスケジュール通りに生活し、週末はリビング夫婦水入らずの時間を過ごせるように配慮した間取りで、12階建て建物の11階部分(2層分)に設定した、2LDK+ロフト2つ(専有面積約50平方メートル)。最初の入居者は、1年の予定で入居した。

 夫婦それぞれのプライベートスペース(寝室・洗面所・ロフト)が、水回り(浴室・トイレ)を中心にきれいに2分割されており、LDKは共用する。玄関を入ると、正面に夫婦それぞれの下足入れ。左右それぞれにホールとクローゼットがあり、階段を降りると、夫婦別々にデザインされた洗面とロフト(5畳)が付いた個室(5畳)があり、共用のLDK(14畳)へとつながる。それぞれのプライベート空間の間に水回りを挟み込み、物音や気配でパートナーを起こさないよう配慮している。

 玄関ホール、水回りへの入り口、個室からリビングへの入り口の引き戸は全てカギが付き、夫婦それぞれのプライバシーを確保できる。プライベート空間は、「すべて平等にすることが夫婦喧嘩をなくすために重要」というゼクシィのアドバイスから、洗面デザインを除き、広さや仕様、収納の数等はまったく同一。リビングは2層吹き抜け、天井高3,800mmを確保。間接照明や大型のカウンターキッチンなどで、ゆったりと過ごせるようデザイン。フローリングやキッチン天板の仕様も、他の住戸よりグレードアップしている。

 現在の募集賃料は、月額28万8,000円。同社では、生活リズムの違う夫婦だけでなく、コロナ禍で在宅勤務が増えたユーザーや、ルームシェア向け間取りとしてアピール。入居したユーザーの意見を今後の賃貸住宅へとフィードバックしていく考え。

夫用の寝室。それぞれの寝室には洗面が付く。浴室とトイレ、洗濯機置き場は共用
妻の寝室。洗面のデザインが異なる以外は収納類、広さすべて同じ


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