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上尾で埼玉初のZEH-M分譲/総合地所

「ルネ上尾」外観。建物南側は低層住宅地で、中層階でも眺望は良好。駅までも見渡せる

 総合地所(株)は29日、分譲マンション「ルネ上尾」(埼玉県上尾市、総戸数80戸)を報道陣に公開した。

 同物件は、JR高崎線「上尾」駅徒歩7分に立地する、地上10階建てのマンション。建設地は、上尾駅から続く市役所通りに面しており、2018年11月に取得。環境省の「高層ZEH-M支援事業」に採択された省エネルギーマンション。同社では「ルネ南柏駅前」(千葉県柏市、総戸数59戸)に次ぐZEH-Mで、埼玉県では初のZEH-Mとなる。ZEH-M仕様とすることが決まったため、竣工売りに切り替え、21年4月の竣工と同時に販売活動を開始した。

 建物躯体の断熱強化に加え、単層、複層Low-E樹脂の二重サッシ、リビングのエアコンと連動する床暖房、節水シャワー、魔法瓶浴槽、HEMSなどにより、住戸内のエネルギー消費率を25%削減する。これにより、ZEH-Mに加え、省エネ性能表示制度「BELS」の最高ランク認証と、低炭素建築物認定も取得。フラット35S、住宅ローン減税の借入限度額、最大控除額が引き上げられる。

 住戸は、3LDK・4LDK、専有面積約68~81平方メートル。2つの居室を稼働収納で間仕切ることで、部屋・収納の大きさと数を自由に変えられる「UGOCLO」を2スパン用意した。また、共用ラウンジはコンセント付きテーブルとWi-Fiを備え、テレワーキングスペースとして使えるようにした。

 4月17日の販売活動開始からの総反響数は約540件、総来場者数は約180件。5月22日に登録抽選した1期45戸は完売。2期は30戸を予定。1期の販売価格は3,698万~5,598万円、坪200万円、最多価格帯4,000万円台。来場者の属性は、年代は30歳代が40%、40歳代が20%、50歳・60歳代も31%と高い。居住地は上尾市が約50%、桶川市が約8%、さいたま市北区が約7%。年収は400万円台が約15%、500万円台が約20%、600万円台が約12%、700万円台が約10%、1,000万円以上も約15%。家族構成は2人が約45%、3人が約25%、4人が約15%。

 一次取得者のファミリー層に加え、上尾市内在住の富裕層も目立った。ZEHそのものへの評価はさほどでもなかったものの、ZEH化による設備仕様のグレードアップが立地同様に評価が高いという。

モデルルームのリビング。連窓サッシを用いて開放感を出した


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