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コロナ禍での電力消費、今年1月が最も増加/旭化成H

 旭化成ホームズ(株)は7月30日、同社が提供した戸建住宅におけるコロナ禍の電力消費量傾向について公表した。

 9都府県(東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県、愛知県、大阪府、京都府、兵庫県、福岡県)に所在する太陽光発電搭載の「ヘーベルハウス」のうち、2,427棟が対象。同社独自のHEMS端末「HEBEL HEMS」を介し、データを解析した。分析データの対象期間は、2019・20年および21年1~4月。併せて、ユーザーに夏季(20年9月)、冬期(21年3月)の2回、WEBアンケートも実施した。

 19年4月~20年3月と20年4月~21年3月の年間積算電力消費量を比較すると、年間の電力消費量が9.7%増加していた。また、月ごとに19・20・21年の電力消費量を並べると、20年2月~21年2月の期間は前年より電力消費量が増加しており、特に21年1月は前年比22%と最も増加した。昨年との気温差の影響を排除しても、21年1月の増加量は最も多く、コロナ禍における外出自粛等による過ごし方の変化が伺えた。

 20年と21年の正月の過ごし方については、21年は外出せずに自宅で過ごした人が31.5%から72.0%と倍増し、実家等への帰省や旅行が減ったことが分かった。さらに、サンプルとして抽出した住宅の大晦日から元旦にかけての電力消費量データを用途別に解析すると、21年は8時~18時にかけてLDKのエアコン電力消費が増加。また夕食時のキッチン系統の電力消費、夜間の個室エアコンや洗面室の使用時間の増加から、 過ごし方に変化が見られた。

 3ヵ年(19・20・21年)の時間帯別電力消費量を比較すると、初めて緊急事態宣言が発出された20年は、在宅勤務による起床時間の遅れにより、朝の電力ピークの遅れが見られた。しかし21年は19年と同じ傾向に戻った。また、昼食・夕食の電力増加量も20年が突出していた。一方、夜の電力ピークは、20・21年ともに19年と比べ1時間ほど前倒しとなっており、夕食時間を前倒しする行動変容が定着したことが読み取れた。


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