不動産ニュースと不動産業務のためのサポートサイト

独自の動画作成しコロナ禍での防火防災訓練

訓練の模様。当日は午前中に通常の避難訓練も実施した。渋谷消防署作成の「しぶチャレ!」では、クイズ形式で防火防災活動の基礎を学ぶことが可能

 住友不動産(株)は26日、オフィスビル「住友不動産渋谷ガーデンタワー」(東京都渋谷区)で、東京消防庁渋谷消防署との共同による「リモート防火防災訓練」を実施した。

 同社保有のオフィスビルでは、これまでテナント従業者数百人が参加しての防火防災訓練を実施してきた。コロナ禍により昨年は各物件数十名と最小限での訓練を余儀なくされたことから、テナントの防火管理者からは、在宅勤務が日常化する中で、防火管理者が在宅時の従業員の安全確保や、従業員への有事初動行動の周知に対する不安の声が挙がっていた。そこで同社は、通常の避難訓練に加え、在宅勤務者がリモートで参加できる防火防災訓練を行なうことで、在宅勤務者にも初動対応の周知を図ることにしたもの。

 訓練には、テナントの防火管理者を中心に約40名に加え、在宅勤務者がオンラインで参加した。参加者はまず、渋谷消防署が2020年作成した自衛消防訓練用教材「しぶチャレ!」を視聴。初期消火や119番通報の要領などを8問のクイズ形式で学べるもので、同署は管内の企業へ活用を奨励してきた。続いて、住友不動産が独自に作成した有事の初動行動をまとめた動画を視聴した。

 同社は、今後この動画を教材として、他のオフィスビルでもリモート防火防災訓練を実施していく。テナントに「しぶチャレ!」や同社の動画をより多くの従業員に周知してもらうことで、リアルの避難訓練の円滑化と、テナントの自衛力向上を目指す。

住友不動産が作成した動画。今後はこの動画を教材に各ビルでのリモート防火防災訓練を展開していく


最新刊のお知らせ

2024年5月号

住宅確保要配慮者を支援しつつオーナーにも配慮するには? ご購読はこちら