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RET、「共通ID部会」の初会合に150人

リアルの会場に集まったのは10人程度。ほとんどがオンラインで視聴した

 (一社)不動産テック協会(RET)は18日、「不動産共通ID推進部会」の初会合を、リアル・オンライン併行で開催。約150名が参加した。

 「不動産共通ID」は、同協会が位置情報に関するシステム開発会社である(株)Geoloniaと共同で開発した個別不動産の識別コードの仕組み。各社で管理方法や管理表記の違う不動産情報に対して、同一の物件を示す情報として共通のIDを付与する。

 冒頭、同部会の担当理事の滝沢 潔氏(同協会代表理事)が説明。「住所表記もバラバラな不動産情報の集合から同一の不動産データを抽出して分析・活用する場合、住所という文字列で判別するのは機械的には困難。共通のIDがあれば、容易に個別データを特定できるほか、データを活用する際にも複数システム間での連携がしやすくなり、業務効率化につながる」とその必要性を訴えた。

 その後、システムに関する技術的な説明等に続いて滝沢氏が不動産共通IDの活用事例を報告。損害保険会社が活用した事例では、保有する契約データの住所をID化することで、地域ごとの事故率等の集計・分析をしやすくしたという。

 滝沢氏は「今回、会員外の参加が多くを占めるなど、関心の高さがうかがえる。今後の課題は活用事例の蓄積と、データ更新の仕組みをどう作っていくか。再開発や建て替えなどで住所は常に変わるので、そうしたデータを適切なタイミングでアップデートできる方法を模索していく」と話した。


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