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首都圏企業、オフィス環境・運用体制考える割合増

 (株)ザイマックス不動産総合研究所は3日、「働き方とワークプレイスに関する首都圏企業調査」(2022年1月)の結果を発表した。20年8月から調査しているもので、今回で5回目。22年1月27日~2月6日に、首都圏の企業を対象に調査した。有効回答数は266社。

 オフィスの利用状況では、9割近くの企業が出社率を制限しており、「100%(完全出社)」は11.3%と約1割にとどまった。平均値は57.4%。在宅勤務は、86.1%が「導入している」としたが、過去の調査と比較しても大きな差は見られなかった。サテライトオフィスの状況は、「導入している」企業が38.3%と、全体の約4割を占めた。

 コロナ禍収束後の目標出社率は、「50%未満」にしたい企業の割合(「0%」と「0%超50%未満」の合計)が24.5%、「50%以上100%未満」にしたい企業が49.6%、「100%(完全出社)」にしたい企業が20.3%だった。出社率の将来意向の平均値は64.5%。少しでもテレワークを行なう意向がある企業は74.1%と、全体の約7割を占めた。

 面積の意向については、「縮小したい」(19.5%)が「拡張したい」(6.0%)を大きく上回った。前回調査(21年7月)24.3%と比較して10ポイント近く「縮小したい」が減少しているが、すでに縮小を行なった企業の存在があることがうかがえた。

 メインオフィスでの関心のある施策については「コミュニケーションのための場づくり、集まるための機能を重視する」(42.9%)がトップ。次いで「リモート会議用に個室やブースを増やす」(42.1%)、オフィスをフレキシブルなレイアウト(フリーアドレス等)に変える」(38.0%)となった。また、過去の調査と比較して「健康や感染症対策に配慮したオフィス運用に見直す(衛生管理等)」(35.0%)や「従業員の出社状況を把握する(座席を予約制にする等)」(18.0%)が伸びるなど、環境や運用体制を整えようとする企業が増えていることが明らかとなった。


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