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オフィスビルのリノベでCO2排出量を68%削減

 リノベる(株)、金沢工業大学、国士舘大学は11日、NTT溝の口ビル(川崎市高津区)のリノベーションによって、CO2排出量の68%削減を確認したと発表した。

 産学共同研究によるリノベーションの環境負荷軽減効果測定の第2弾。対象施設は「BOIL溝の口」。リノベるがNTT溝の口ビル(延床面積約1,293平方メートル、鉄筋コンクリート造地上4階建て)を1棟リノベーションし、サテライトオフィスやコワーキングスペース等からなる複合施設に再生した事例。

 リノベーションによるCO2排出量および廃棄物排出量の削減効果を評価したところ、既存建物を同規模の新築に建て替えた場合と比較し、CO2排出量を68%、廃棄物排出量を94%削減できることを確認した。また、既存建物解体・設計監理・資材製造・建設段階におけるCO2排出削減量は約947tとなり、これはスギの木約10万本が1年間に吸収する量と同程度で、スギ林約108ha分、明治神宮約1.5個分に相当する。

 今回の研究結果によって、企業のCERにおける事務所・ビル等のリノベーションも脱炭素社会におけるソリューション提案の一つとなることを確認。今後も多様なプロジェクトを通じてCO2排出削減量や廃棄物排出削減量を定量化することで、リノベーションが環境に与える影響を検証・発表していく考え。


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