不動産ニュースと不動産業務のためのサポートサイト

賃貸の部屋探し、オンライン内見が約3割に

 (株)リクルートの住まい領域の調査研究機関であるSUUMOリサーチセンターは15日、「2021年度 賃貸契約者動向調査(首都圏)」結果を発表した。21年4月1日~22年3月31日の間、賃貸住宅に入居した18歳以上の男女を対象に調査を実施。有効回答数は1,282件。

 不動産会社店舗への訪問数は平均1.6店舗と、18年度に底を打ち、下げ止まっている。部屋探しの際に見学した物件数は平均で2.9物件。17年度並みの水準に上昇した。

 オンライン内見の実施状況については、オンライン内見のみの実施者が20.6%、オンライン内見・対面での内見併用者が6.8%。合計で27.5%(20年度調査比7.8ポイント増)がオンライン内見を利用していることが分かった。利用者を性・年代別にみると、最も多いのは男性30歳代の38.5%、最も少ないのは女性30歳代の20.2%。
 見学スタイル別の平均見学物件数は、オンライン内見のみ実施者が2.5件と、前年度3.2件より減少。オンライン内見・対面での内見併用者は4.4件(前年度4.1件)、対面での内見のみ実施者は3.1件(同2.9件)と微増した。

 オンライン上で完結する賃貸契約の認知率は72.2%(20年度調査比1.1%減)と、前年度からほぼ横ばい。18~20年度まで認知率の上昇が著しかったが、今年度は頭打ちとなった。「オンライン契約利用経験あり」と回答した人の最高齢は68歳。契約時の平均賃料は10万439円と、非経験者の9万2,313円を若干上回っており、高額物件でもオンライン契約の導入が進んでいると分析している。

 入居物件決定時に決め手となった項目は、「生活利便性」が9.9ポイント(同5.5ポイント減)と、5ポイント以上減少。「路線・駅やエリア」が46.0ポイント(同0.4ポイント減)、「最寄り駅からの時間」が35.9ポイント(同1.4ポイント減)、「間取り」が35.0ポイント(同0.5ポイント増)と上位だった。リモートワーク実施者の決め手となった項目では、「路線・駅やエリア」が53.8ポイントと、非実施者と比べ10.8ポイント高い結果に。一方、「初期費用」は23.5ポイントと、非実施者より7.2ポイント低かった。

 また、魅力を感じるコンセプト賃貸住宅の1位は「防災賃貸住宅」(36.3%)で、特に2人世帯や女性のスコアが高い。2位は「デザイナーズ賃貸住宅」(29.0%)、3位の「子育て世帯向け」(22.4%)はファミリー世帯の過半数が支持した。


最新刊のお知らせ

2024年5月号

住宅確保要配慮者を支援しつつオーナーにも配慮するには? ご購読はこちら