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22年上期のインバウンド投資額は半減

 シービーアールイー(株)はこのほど、2022年上期の日本のインバウンド投資・アウトバウンド投資に関するレポートを公表した。

 22年上期のインバウンド投資額は23億8,000万ドル(前年同期比50%減)と半減した。取得意欲は旺盛ながら、売却案件が限定的だったことが要因。投資家の国別投資額割合は米国が最も多く、全体の49%を占めた。

 主要アセットタイプ(オフィス、物流施設、住宅、ホテル、商業施設、その他)の投資額は、軒並み前年同期から減少したものの、オフィス、住宅の大型案件の取引が見られた。

 22年下期は大型案件が複数進行中で、投資額は上期よりも増加する見込み。一方で、海外で先行する金利上昇と景気後退懸念から、一部の欧米投資家は日本の不動産投資に関してやや慎重姿勢に転じているという。

 上期のアウトバウンド投資額は16億5,000万ドル(同26%増)。英国での投資額の増加が主因で、16年のEU離脱問題発生以降で最大の投資額となった。

 アセットタイプ別では、オフィス、住宅、ホテルが前年同期を上回った。特にオフィスは11億ドル(同267%増)と、コロナ禍以前と比較しても高い水準。

 日本のアウトバウンド投資はコロナの影響から回復過程あるものの、インフレによるコスト上昇で、一部の投資家は開発などの投資戦略を見直しているという。


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