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3Dプリンター住宅6棟を完売/セレンディクス

「Sphere」外観正面イメージ

 3Dプリンター住宅メーカーのセレンディクス(株)(兵庫県西宮市、代表取締役:小間裕康氏)26日、10月より3Dプリンター住宅「Sphere」の一般販売を開始したと発表した。初回販売6棟はすでに完売している。

 同社はロボット(3Dプリンター)を使った新しい住宅建築方式により100平方メートル・300万円の3Dプリンター住宅を開発。「デジタルデータ」を販売するビジネスモデルで3Dプリンターに最も適した住宅開発を目指しており、「施工時間は24時間」「屋根まで3Dプリンターで一体成型を行なうことで人の作業を必要としない」住宅を目指している。

 「Sphere」の開発はオープンイノベーションで進めており、開発コンソーシアムの参加企業はすでに日本国内・海外企業も含めて140社を超える。同社は設計・開発の「デジタル」に特化し、出力3Dプリンターは海外のメーカーとの協業、住宅施工は住宅施工会社との協業で行なう「水平分業」で住宅づくりを行なっている。

 今回、同社では「Sphere」の出力を、オランダ、中国、韓国、日本、カナダの3Dプリンターメーカーに依頼。世界各国で出力されたパーツをプレキャスト素材として日本に運び、1棟目の長野県佐久市を皮切りに、岡山、静岡、大阪、福岡、大分の全国6ヵ所で初回販売分の施工を進める予定。なお、現在3Dプリンター住宅の予約・問い合わせは日本・海外の相談を含むとすでに1,000件を超えているという。

 今後は、国内での3Dプリンター住宅の普及を促進すると共に、世界各地の3Dプリンターメーカーとの連携を強め、2023年には海外向けに「Sphere」の販売を開始する計画。また後発開発途上国には「Sphere」のデジタルデータを無償で提供し、世界の住宅課題の解決にも取り組んでいく。


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