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東京都心Aクラスビル、空室率が4%台に上昇

 三幸エステート(株)は28日、(株)ニッセイ基礎研究所と共同開発した成約賃料に基づくオフィスマーケット指標「オフィスレント・インデックス」(2022年第3四半期(7~9月)版)を公表した。

 東京都心部のAクラスビル(延床面積1万坪以上、1フロア面積300坪以上、築年数15年以内)の1坪当たり賃料は、2万7,379円(前期比1,694円下落)。賃料の下落は5期連続で、13年第4四半期以来の2万7,000円台へと落ち込んだ。空室率も4.0%(同0.2ポイント上昇)と3期連続で上昇し、15年第3四半期以来の4%台を記録した。

 複数の新築ビルが空室を抱えて竣工したほか、オフィス戦略の見直しによる集約移転や部分解約に伴う現空床が増加。定期借家契約の期間満了を契機とした退去床も引き続き見られた。リーシング活動はコロナ前の水準を回復しつつあるものの、Aクラスビルのオフィス需要は縮小・集約移転も多く、空室率は緩やかな上昇傾向にあると分析している。

 また、Bクラスビル(1フロア面積200坪以上でAクラスに含まれないビル)は、坪当たり賃料1万8,559円(同172円下落)と、3期連続で下落。空室率は5.2%(同0.1ポイント上昇)と、3期連続で上昇した。Cクラスビル(1フロア面積100坪以上200坪未満、築年数制限なし)は坪当たり賃料1万6,672円(同104円下落)と2期連続の下落。空室率は5.0%(同0.2ポイント上昇)と、10期連続の上昇で、14年第2四半期以来の5%台となっている。


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