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西新宿にアフターコロナのオフィスビル

「西新宿ビジネスキューブ」外観
屋上のルーフガーデンは7~21時までテナントワーカーが自由に利用可
全てのフロアにコミュニティの起点となるオープンパンドリーを設置

 大成有楽不動産(株)は20日、2022年11月末に竣工したオフィスビル「西新宿ビジネスキューブ」(東京都新宿区)を関係者に公開した。同社の中規模オフィスブランド「ビジネスキューブ」の第3弾。

 同ビルは、都営大江戸線「新宿西口」駅徒歩4分、西武新宿線「西武新宿」駅徒歩5分など4駅8路線が利用可能。敷地面積は538.94平方メートル。建物は鉄骨造8階建て、延床面積2,836.82平方メートル。建設地はホテル用地として18年に取得していたが、コロナ禍によりホテル開発からオフィスビル開発へ切り替えた。

 ウィズコロナ、アフターコロナ時代のオフィスビルとして、テナント社員のコミュニケーションを活性化する工夫と、衛生仕様の強化を図った。すべてのフロアに、フィオレストーン天板のシンク・浄水器・IHコンロ対応電源付きのカウンターを備えた「オープンパントリー」を設置。屋上には、Wi-Fi完備、テナント専用のルーフガーデン(約110平方メートル)を設け、ワーカーのリフレッシュや打ち合わせに使えるようにしている。

 エレベーターやシンク・トイレの水栓などを非接触対応としたほか、1時間に2回転の機械換気など、衛生環境を整えた。また、LED照明の照度センサーや給湯配管の保温などにより、同社のオフィスビルとして初めて「ZEB Ready」の認証を取得した。

 基準階面積は、347.71平方メートル。各階のエントランスホールはあらかじめ受付電話台を設置したほか、ガラスウォールにより奥行きを持たせている。また、2階と3階フロアは、室内の半分に会議室やフリーアドレスデスクなど、コミュニケーション活性化を意識した什器を設置した「セットアップオフィス」として貸し出す。

 募集ベース賃料は、坪2万4,000円(セットアップオフィスは坪2万7,000円)。22年5月から募集を開始し、基準階はすでに満床となるなど、全6フロア中5フロアの入居が決まっている。新宿駅へのアクセスが良好な点や屋上ルーフガーデンなどのコミュニケーションスペースが評価され、IT系企業やスタートアップから多くの反響を集めた。

 現在、水道橋でも「ビジネスキューブ」の開発が進行中。

基準階は約347平方メートル。天井高は2,800mm
セットアップフロアは室内の半分をコミュニケーション活性化を意識し什器をレイアウトした3階はインダストリアルテイスト
2階のセットアップオフィスは木のぬくもりを前面に出したナチュラルテイスト


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