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施設運営でのAIテクノロジー活用を拡大

 三菱地所(株)は11日、施設運営においてAIテクノロジー活用をさらに深化・拡大させると発表。

 同社では、これまで警備、清掃、運搬ロボットの積極導入や、ロボットがフロア移動をするためのエレベーター改修工事を、複数のビルで進めてきた。2021年11月以降、大手町・丸の内・有楽町エリアに次世代カメラシステムを順次導入。最先端のAI画像解析の活用により、困った様子を見せる来場者へのサポート、混雑状況の把握、問題事案の早期発見といった成果につなげてきた。同社ではAIテクノロジーの活用をさらに進めることで、より安心・安全・快適なまちづくりにつなげていく方針。

 具体策として、2023年2月より、同社本社のある大手町パークビルで、2種類の配送ロボットがワーカーのモバイルオーダーに応じてビル内のカフェ等の商品を同ビル内の執務室内100ヵ所以上に完全無人で配送するサービスをスタートした。
 また22年12月に、常盤橋タワーの空調機、冷温水ポンプにIoTセンサーやカメラを設置。これにより、従前は設備技術員が目視や定期巡回などで点検していた作業について、巡回・立哨警備を行なう自立移動型ロボットが警備巡回時にセンサーデータを自動収集し、設備を点検するシステムを構築した。

 さらに23年1月からは、丸ビル・新丸ビルにおいて、警備会社およびAI画像解析ベンダーと協業し、新たな警備体制の構築を進めた。従来は警備員による立動哨が中心だったこの業務に、多種多様なAI画像解析サービスを活用。監視員は、「見守り対象者」「喧嘩・暴力」「混雑」などAIが検知した状況をリアルタイムに把握でき、警備員の早期派遣・対応が可能に。こうした効率的かつ高度な警備と深刻な警備員不足といった課題解決を目指す。

 今後も引き続き、AI・ロボット・IoT等を活用し、多様なニーズに対応したモノやサービスを提供。就業者め来街者のみならず、ビルスタッフを含めたすべての人やスークホルダーが、安心・安全・快適なまちづくりを推進していく。併せて、「Society5.0」で目指す社会課題解決に向けた取り組みを継続していく考え。


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