(公財)不動産流通推進センターと不動産コンサルティング中央協議会は15日、JA共済ビル(東京都千代田区)にて2回目となる「全国コンサルティングフォーラム2026」を開催。不動産コンサルの事例・ノウハウの共有や、国土交通省と連携してスタートした「不動産コンサルティング地域ワーキング・グループ(地域WG)」などの交流を図ることを目的としたイベントで、会場参加、オンライン視聴を合わせて340人が参加した。
冒頭、開会の挨拶を行なった同センター理事長の坂本 久氏は「人口減少の進行、空き家問題の深刻化など、不動産をめぐる地域課題は複雑さを増しています。こうした環境の中で、不動産事業者に求められているのは単なる不動産取引にとどまらない、地域や依頼者と共に価値を作り上げていく『価値共創型』の不動産コンサルだ。国土交通省においても、不動産コンサルの推進が明確に打ち出されており、取り組みの広がりが期待されている」などと述べた。
フォーラムでは、国土交通省不動産・建設経済局不動産業課課長の倉石誠司氏が「地域の未来を紡ぐ『価値共創』のコンサルティング」と題して基調講演。同氏は、不動産コンサル促進に向けた最新の政策や、民間団体らとの検討などの状況を説明し、「不動産コンサルは地域課題の解決に向けて重要な領域となる。そして地域課題の解決は長期的な視点での取り組みが必要であり、それは不動産事業者にとっても新たなビジネスチャンスになりえるものだ。国交省としてもしっかりバックアップしていきたい」などと語った。
その後、令和8年度の優秀な不動産コンサル事例の表彰も行なわれた。同センターが通年で募集しているもので、今回は3月末までに応募のあった40件超を対象に審査。優秀賞3名・優秀事例賞3名・特別賞1名の受賞者計7名を選出した。表彰式に続いて、優秀賞を受賞した(株)ダントラスト(東京都杉並区)の堀田直宏氏、(株)市萬(東京都世田谷区)の下田晃大氏、(株)コモンパークス(大阪市生野区)が応募した事例について概要を紹介した。
また、明海大学大学院不動産学研究科教授の中城康彦氏が「良質な不動産コンサルティングの普及・定着に向けた検討委員会の報告を受けた価値の共創」をテーマとして特別講演を実施。同検討委は、中小不動産事業者らによる良質なコンサルの普及に向けた課題や対応等を検討する目的で設置され、25年6月の初会合以来、5回の会合を開いてきた。4月23日には中間とりまとめを公表。同氏はその内容を説明しつつ、不動産コンサルのポイントについて海外事例等を交えながら説明した。
このほか、全国の地域WGの活動紹介も行ない、(一社)岡山住まいと暮らしの相談センター、NPO空き家サポートおおいた、NPO横浜市まちづくりセンターが活動を説明した。
最後に、「高い倫理観の保持と社会的信用の獲得・向上」「不動産コンサルティングによる社会課題の解決」などの4項目の内容を含む「不動産コンサルティングフォーラム宣言」を採択した。