(公社)全国宅地建物取引業協会連合会は5月29日、2026年度1回目の理事会を開き、令和9年度税制改正及び土地住宅政策等に関する要望書案、マネーロンダリング対策に関する内容などを決議した。
税制改正では、26年度中に適用期限を迎える各種税制の延長等を求める。相続空き家の譲渡所得に係る3,000万円特別控除については「昭和56年5月31日以前」とされている築年数要件の見直しや、事業・貸付を制限する家屋に関する制限等のみなしも盛り込んだ。空き家・空き地対策では、新たな税制特例の創設に言及しており、譲渡前提で空き家を解体してさら地化した場合に一定期間は住宅用地の固定資産税特例措置の適用対象とするほか、空き家バンク登録物件や隣地を取得した場合の不動産流通課税の軽減措置の創設を訴える。このほか、各種特例措置に関しても要件緩和を求めていくこととした。
政策関係では、銀行の不動産仲介業・保有不動産の賃貸自由化を阻止するとともに、宅地建物取引業者・宅地建物取引士の業務範囲拡大として、空き家等の所有者情報の提供体制整備や、住民基本台帳に定める「特定事務受任者」に宅建士を含めることなどを盛り込んだ。このほか、相続土地国庫帰属制度における対象範囲拡大や、放置空き家等の増加抑制のため、自治体への空き地・空き家の寄付受け入れ要件が緩和されるような必要な制度整備等について示している。
また、マネロン対策については、国土交通省および警察庁から、不動産各社でのマネロン対策の「統括管理者」を選任することを求められている。そのため、全宅連においても会員の統括管理者選任について、協会会員の多くが小規模事業者であり、リスク管理体制の構築や疑わし取引か否かの判断と届出などといった役割を踏まえると、原則として各会員の代表者が統括管理者を兼任することが望ましいとした。
理事会では4月1日時点での全国会員数についても報告。全国では10万1,550社(前年比496社増)となり、8年連続の増加となった。東京都で128社、福岡県で124社、大阪府で111社純増した。