国土交通省は18日、東京ミッドタウン八重洲カンファレンス(東京都中央区)で「地域価値共創シンポジウム2026」を開催。オンライン・オフライン合わせて約500人が参加した。
シンポジウム冒頭、金子恭之国土交通大臣からの「不動産業はわが国になくてはならない産業。さまざまな関係者と連携して新たな価値を創造する役割が期待される。国土交通省では、そうした不動産業の皆さんのキャッチフレーズを『地域と暮らしのパートナー』とした。今後は、関係者が気持ちを密にして、地域価値共創の活動を力強く前に進めていく」というビデオメッセージを投影。続けて不動産・建設経済局長の楠田幹人氏が挨拶した。同氏は「令和4年度からアワードを実施してきたが、こうした取り組みが年々活発になってきている。受賞した方々が取り組んできたことが、今回の受賞を機にさらに発展していくことを祈っている。国土交通省では、地域価値共創モデル事業や、官民連携プラットフォームの構築を通じて、多様な主体が連携して不動産を活用して地域の新たな価値を創造する活動を応援していきたい」などと述べた。
第1部では、第4回「地域価値を共創する不動産業アワード」の表彰式を実施。応募総数28件の中から、一次審査・二次審査を経て大賞を受賞した(一社)アキヤラボ(富山県南砺市)をはじめ、優秀賞6件が表彰された(詳細は3月27日のニュース参照)。選定委員長を務めた明海大学不動産学研究科長の中城康彦氏は、「今回の受賞者は、空き家課題と起業支援を一体的に進めるなど、共創手法の統合が行なわれたことや、行政の信頼性と民間事業者の専門性・機動力を生かしたこと、事業性を確保して持続可能性の経済的に担保したことなどの特徴がみられた」などと総評した。
その後、受賞者によるプレゼンテーションが行なわれた。アキヤラボは代表理事の小西正明氏が登壇。富山県南砺市の井波地区で20年間に2割の人口が減少して空き家も増加していたことに問題意識を持ったことを起点に、空き家を地域資源として、この地域での開業や移住を希望する人とマッチングする取り組みを説明した。活動エリアをまちの中心から半径500m圏内に限定し、地域内の空き家情報や起業・移住希望者の情報を集約。マッチングしやすくし、さらに空き家を活用して起業しやすくするための各種工夫も行なうことで、2021~25年の5年間で54件の起業者を集めるなどの成果を生んだとした。
第2部では、不動産・建設経済局不動産業課課長の倉石誠司氏を司会に、農林水産省、環境省、金融庁、中小企業庁、こども家庭庁、総務省の若手担当者が登壇して、「『地域価値共創』を後押しする政策の広がり」と題し、各省庁の取り組みを紹介した。その後、地域価値共創に取り組む不動産事業者によるパネルディスカッションが行なわれ、東京都市大学大学院情報データ科学研究科特任教授の齊藤広子氏をモデレーターに、(株)三好不動産(福岡市中央区)の執行役員・樋口朋晃氏、omusubi不動産((有)トノコーポレーション、千葉県松戸市)代表・殿塚建吾氏、(株)旧三福不動産(神奈川県小田原市)代表・山居是文氏が意見交換を行なった。